高齢社長の仕合わせな日々 14 | 2022年6月14日

書体(フォント)は大事

 社名、店名などで読めない文字を見かける。フランス料理店で何語だか分からない店名では2度目が行けない。これは商売として初めから×だ。相手に分かってもらいたい社名、店名が崩し文字、デザイナーの作った奇抜な表記で読めないのでは機能を全く果たしていないことになる。

 社名、店名は相手に読めればいいのだ。これでいつも感心するのは家具の「ニトリ」だ。あの店名は私でも読める。

 当社は1950年代に書家に書いてもらった隷書体の文字を後生大事に名刺の社名に70年間使っていた。要領の悪い会社だ。やっと2年前の2020年、フォント貸与会社の㈱モリサワの新ゴRを選んで社名、HPの文字に使い始めた。線がくっきり出て読み易い書体だからだ。

 モリサワには1,500種のフォントがある。全部を使える38,880円×マッキントシュ10台=388,800円をライセンス料として当社は毎年モリサワに払っている。デザイナーは「モリサワを使わないとデザインできない」という。書体の費用は惜しくはない。デザイナー需要のほかに分かりやすい書体は当社が皆さんに分かってもらえるための大事なツールだからだ。