高齢社長の仕合わせな日々 41 | 2022年7月29日

システムを保証するのは検査体制

 AU、みずほ銀の障害の原因はネットワーク検査体制の不備にある。私は自社で数々の事故を起こしてきた。「何故だろう。何故だろう」と自問しているうちに40年経ってしまった。そして行き着いた結論は「検査体制の確立」であった。

確立のポイントは2点だ。

①検査部署に検査に強い社員を配置する。

②社長が検査システムを理解する。

この2つだけやればいい。簡単だ。

 印刷会社には制作課検査係にKさん(61)がいる。「Kさんが検査した」と言えば私は安心する。今月発行した社内報も「下版前の検査をKさんがやった」という報告にその晩私は枕を高くして眠れた。印刷会社従業員は53人だが、5万人の会社でも同じだ。①の検査に強い人の集団を作って片っ端から検査して回ればいい。

 次は②の社長が手を油で汚して検査システムを理解する必要がある。「これで万全だ」と思う段階まで検査システム担当に社長が質問して回線に触って手を汚して理解する。他人任せ、外注任せではいけない。社長が納得する検査体制を作れば障害は発生しない。