高齢社長の仕合わせな日々 36 | 2022年7月22日

買う気起きない印刷機器新製品

 「スピード20%UP」などと銘打って印刷機器メーカーが華々しく新製品販売キャンペーンを打つ。とりあえず当社担当は調査するが私は「たいして変わっちゃいねぇえよ」と初めから頭はコチコチだ。担当が各方面から情報収集する動作に価値があると思っているだけで機器を買い替える気は毛頭ない。

 80年前製造のうどん粉撹拌機をいまだに使っている製麺業者を見ると尊敬の念が湧いてくる。うどんも旨そうだ。要は作り手の技術がポイントだ。旧い機械を自主保全する技術こそが良品生産への唯一の道だ。

 当社の油性印刷機3台12胴のローラー交換を7/19完了した。機長は一様に「印刷物の品質が良くなった。ゴミ付き色むらの心配がなくなった」という。自分がローラー交換して自分が刷った製品で効果を確認したのだ。次のロ-ラー交換は2年後だ。その間機長は版が変わるたびに布でローラーを拭き清める動作をやる。

 当社は機長自身の手でローラー交換をしたことがない。ただ「印刷機の調子が悪い」と機長が愚痴を言うだけで終わっていた。解決策が分からないままで創業70年である。会社は倒産もせずよく持ったと思う。

 現在は簡単だ。生産設備は機長が自分の手を汚して自主保全をやる。機械メーカーに保全依存は禁止。

これさえやっていれば①良品を生産できる。②設備を買い替える必要は無くなる。それが自然と社の増収増益に繋がっていっている。