「M-1グランプリ」は、吉本興業と朝日放送テレビが主催する日本一の若手漫才師を決める大会。これに倣って昨年12/2 奈良市で「H1法話グランプリ2023」が開かれた。
「坊主の法話は面白くなければ価値がない」とばかりに出たアイデアである。登壇したのは浄土、日蓮、御室派、天台、曹洞、方広寺派、黄檗、本願寺派の8人。10分間の法話で競った。出場者はそれぞれ血の出るような練習を重ねたという。
「H1は日本の仏教を変えるかもしれない」。グランプリに選ばれた真言宗御室派・福王子(岡山県真庭市)の小谷住職(37)の感慨だ。
これこそアイデアである。宗派の中で逼塞することを余儀なくされている坊さんたちが人々の仕合わせのために弁舌を振るう―とは素晴らしい。