高齢社長の仕合わせな日々 381 | 2024年3月13日

1社依存の設備投資はキケン

 毎月とっているラベル新聞に設備増強のストーリィが載っていた。お客様から「抜き加工は非常に難しいのでお宅で請負ってほしい」との話があり、その朗報を喜んだ事業主は早速高性能の抜き機を買ったーという。話はそこまでだが1番多い設備投資きっかけである。

 この手の話は王子段ボールでもあった。「抜きを内製化すれば売上は増えるだろう」という予測をもとに1千万円で中古の抜き機を買った。ところが操作が難しくて加工できない。誰がやっても抜き機は稼働しなかった。結局抜き機は700万円で売却した。散々であった。

 抜き加工の最終的解決策は「抜きは難しい加工だ。専門にやってくれる外注さんにお願いする」だった。現在、技術のある外注さんが3社ある。請けてくれるところに発注者がお願いする」というサイクルが順調に動いている。

 王子が外注さんを使えるのは受注が増えているからだ。また王は「抜きの仕事はお宅で全部やってほしい」という頼み方はしない。1点1点の仕事で見積りをお願いするーというやり方だ。

 変な約束をしてしまうとお互いが縛られてしまう。