日経MJ(4/12)によると川崎、横須賀に店舗を持つ百貨店さいか屋が健康食品大手AFCに買収され3年目に黒字化した。売上は200億円→50億円に下がったが2024予測では10億円近い黒字を計上できる。
浅山忠彦AFG会長(82)の口癖は「1等地にあって顧客基盤があるから儲からない訳がない」という。
私が毎日新聞に入って3年目26歳の時に神奈川県立横須賀高校の連載をやった。進学校だった横校の卒業生に岡本伝之助(1896-1982)元さいか屋2代目社長がおり、葉山のご自宅に伺った。
広い応接間、和服姿で現れた岡本さんは物静かな紳士であった。まるで別世界に迷い込んだような気分になり私の取材も上滑り気味だった。後日自宅に岡本さんから電話が入り「当時の記憶が違っていた。私は応援をしていただけだ。主役ではない」と横校でやった催しの訂正連絡が入ったのには感激した。
横須賀、川崎に行くたびにさいか屋ビルを見上げながら「頑張れ、立ち直れ」と心で叫んできた。どんな形であれさいか屋の看板で黒字化したことはとてつもなく嬉しいことだ。