5/28からドイツで世界最大の印刷機材展drupa2024が始まる。その予告記事を読んで私は何の感興も起きない。一切が小手先の新製品だからだ。従来機械にカバーをかけて「新製品」と銘打っている様なものばかりだ。
「あらゆる生産設備は20年前のものと同じである」と思っていれば間違いない。20年前に買った印刷機械は部品交換で新品同様の活力を回復する。印刷業とは装置産業ではない。自主保全産業である。
面白いことに9年前、私に自主保全の重要性を教えてくれた文京区の印刷専業の社長(71)が5年後に小森のUV機に買換えていた。「教えてくれたことと違うじゃないか」と笑ってしまった。耕の方が「旧いものを使い切る」点では徹底している。
部品交換は果敢にやるべきだ。部品代はせいぜい2万円程度。オフセット印刷機を丸ごと買換えると3億円かかる。こんな大きな買物をしていたらいつまでたっても借金地獄から抜け出すことはできない。
王耕は金融機関からの借入はゼロだ。高度な技術を必要とする工程は外注さんにお願いする。例えば抜き作業はかなりの熟練度を要する。王では逆立ちしても良品を作れなかった。今は墨田・台東区の抜き専業の会社さんにお願いしている。
お願いし続けるには外注さんへの「礼儀」と「少しでも外注さんのお役に立ちたい」と思うことが大事だ。
その最たるものが支払いの「20日締めの31日振込」だ。検収期間は11日。外注さんは当社に納品して11日後に現金が入金する。喜んでくださっている。だからdrupa2024に出展された機材は外注さんが「必要だ」と思えば買うだろう。
王耕には関係ない。