高齢社長の仕合わせな日々 449 | 2024年7月4日

お客様に切られる道

 「この業者はダメだ。使えない」と担当者さんが思ったら発注はなくなる。私は47年間印刷業に携わってきて何度切られてきただろう。最初は切られた理由が分からないまま「発注停止」を受け入れてきた。理由を追求することなく時間を過ごしてきた。これではいくら新規お客様をとって同じ回数発注停止を食らっていたら売上は増えない。

 そこで行き着いたのが再発防止策だ。しかも絶対再発防止になる対策でなければならない。上位の人間が生半可な気持ちで建てた再発防止策ではすり切れたクラッチのように運動エネルギーが車輪に伝わらない。絶対効果が発揮される再発防止策を立てるには長年の勘が必要だ。

 私はその勘を身に着けたのは50歳を過ぎてからだ。例えば①誰が原因か②どの動作が間違っていたのか③ジャー、どうすればよいのか

 今回の加工課の帯に250枚と書いて200枚しかなかったクレームの再発防止策は「員数検査係を置く」というものが出た。

 私は「1つの案である」と思った。やってみる価値はある。そして何よりも重要なのは同じミスをする社員は退職してもらうことだ。