私の住んでいる築60年のマンションはコンクリート壁が厚いのとサッシが頑丈なのが特徴だった。30年前46歳の時にこの中古物件33㎡を買って住んでいる。
この度大規模修繕が始まった。ペンキの塗足しが中心だが私は6面ある大きな窓のサッシの入れ替えを業者に追加注文(280万円)した。驚いたことに新しいサッシの頑丈さは想像以上のものだった。5cmもあろうかと思われる窓枠は現代の高層ビルでは必要な強さだろう。余程頑丈なものにしないと高層の窓は風に耐えられない。
私はクーラーが嫌いだ。金網から入る外気は将に「極楽の余り風」だ。昔、路地の縁台に腰掛けて涼んでいた老婆はこう言って通り抜ける風を喜んだ。
金鳥蚊取り線香を焚いて余り風に身をさらしていると「生きていて良かった」と思う。夏を快適に過ごせる私は恵まれた老人である。
そして余程暑いと風呂場で水を浴びる。2回ほど。気化熱で体温が下がる。