「魅力ある職場づくり支援助成」など品川区で新たに公表した助成事業が8つある。この他、都のIT化推進助成など1億円を超える大型助成はすでにある。
当社=㈱耕文社、王子段ボール㈱=はここ10年間、これらの助成を1件も受けていない。理由は①手続きが面倒だ。②助成慣れしてしまうのが怖い。③メーカーから正規価格で買うのが馬鹿々々しい-からである。
年に1億円以上の助成を受けて設備を買っている印刷会社社長が私に受けるコツを教えてくれた。「申請書にグラフと表、それにカラー写真を付けると助成当選率がグッと上がる」。その社長は「余計な機械を買ってしまったことが何回かある」と自戒していた。
問題はそこだ。稼働しない設備を工場に置いてはいけない。全設備がフル稼働してこそ優良工場なのだ。設備は少なめの方が良い。「助成が受けられる」と思えばどうしても設備過剰になってしまう。
当社は設備が足りない状態で社員はどうにか精神的安定を保っている。「機械が欲しい」と言ってくれば私は「手でやれ」という。当社は健全企業だ。