月: 2024年9月

王で警視庁捜査協力費1万円入金

 9/27の入金伝票の説明に「防犯カメラ設置電気代1万円」とあった。防犯カメラは最強の防犯システムである。泥棒は「カメラに録画されると足がつく」と思うから犯行に入る前に2の足を踏む。とてもいい未然防止器である。

 警視庁がやってくれなくても王子段ボール、耕文社は自前で数か所ずつカメラを設置している。

 もっと重要なのは「金目の物は会社に置かない」ことである。仕入先、外注さんへの支払いは請求書が到着後10日で銀行振り込みしている。以前のように手形帳・小切手帳は使わないので無い。現金は小銭程度だ。

 月100万円近くの社員への報奨金は9月から振込にした。何にも無いと計算高い社員は有難味を感じないだろうからA4紙に大きく金額を入れて手渡している。

 警視庁のカメラはおそらく公道に向けて設置されているのだろう。どこにあるかは興味ない。

14件中11件が前金入金

 王子段ボール㈱の9/26の入金表を見て驚いた。14件(総額:486,957円)のうち11件(405,195円)が前金入金だった。前金であれば貸し倒れは絶対発生しない。

 昔、演歌歌手の三波春夫は両手を前に広げ「お客様は神様です」と言った。これは劇場に来たお客様は前金で切符を買ってくださった人たちである。これなら三波春夫の公演には貸し倒れは発生しない。

 王の入金も前金だらけになれば貸し倒れは起きない。ここで王の合言葉ができた。「前金のお客様は神様です」。

夕食は不用

 夕食を摂らないと翌日調子がいい。たまに夕の懇親会に出ると御馳走に目が眩み大量に食べてしまう。帰り道は「ひょっとしたら死ぬんじゃないか」と思うくらい体(88㎏)が重苦しい。電車の中で何度も深呼吸している。

 これから抜け出す方法は分かっている。翌朝食を食べないことだ。できれば1日中食べなければ体調は戻る。絶食したからと言って体重はそう減るものではない。安全に絶食できる。

 9/22(日)夕に錦糸町のホテルで開かれた「錦戸部屋(親方=元水戸泉)千秋楽祝勝会」で十両の水戸龍(30)に「早く幕内に行って優勝しろよ」と言ったら「無理だ。体はボロボロだ」と。

 後から考えたら水戸龍は体重を減らせば体は元に戻るしボロボロも解消する。現在の190㎏を20㎏減らして170㎏にすればいい。今度会ったら言ってやろう。

 このところ午後3時ごろまで食べない日が増えた。

 「イスラム教の断食の日ラマダンは健康にいい」と言われている。私は3日に1日ラマダンすればさらに脳は順調に動くはずだ。

 年を取ると体調がいいことが第1の仕合せである。

進む大学と企業の合同研究

 9/24 日本橋で開かれた「グローバルな宇宙産業における競争力の強化 -○○大学の最新宇宙研究」シンポジウムに参加した。講義を聞いてもチンプンカンプンだったが懇親会での話は興味深かった。

 宇宙産業の部品開発で、大学「教授」の肩書を持つ人が特定の企業に出勤し研究開発を行い、月給の20%を大学が負担し80%を企業が持っているという。私は合理的なシステムであると思った。

 実際に研究力のある人をどのように生かすかーで具体的な金銭保証があれば研究者は意欲的に研究を進めることができる。その成果が日本の宇宙産業力となって世界の開発競争で戦って行けることになる。

 大学と企業は異なる目標を持っているが、接点を多くしていけば5倍10倍の成果を上げることができる。

 では当社で大学の先生に研究をお願いするかと言えば、今のところ私にはお願いするテーマは思い浮かばない。当面は従来通り外注さんの開発力に頼っていきたい。

週刊包装ニュース社創刊60年

 私が伝言板に書く段ボール業界データのネタ元である。ホッチキス1箇所止めの質素な製本のこの情報紙は分かりやすく業界動向を解説している。わずか3ページを読むだけで大まかな業界の特徴をつかめる。購読料は毎週発行で年間38,500円だ。安いものである。

 その週刊ニュースが創刊60年を迎えた。創業者の中村政雄さんは今年3月に亡くなった。「報道の使命を続けることができたのは読者の皆さんのおかげです」と後継者の中村将吾さんは述べている。

 やはり業界紙は業界の必要データが抽出されていないと役に立たない。その点包装ニュースは丁度いい分量のデータが毎号織り込まれている。私にとってとても便利な資料である。

印刷機はオフセットかオンデマンドか

 仕事が入稿した時の私の最初の判断はここにある。過去ナン10年と印刷業者はオフセット印刷機で刷る仕事をもらってご飯を食べてきた。ところが ①出版物は売れなくなり ②広告媒体に使われてきたカタログ・パンフレットは減少の一途である。オフセット印刷機で生産するものが極端に減ってきたのだ。

 代わって出てきたのがオンデマンド印刷機だ。これはコピー機の延長上にある印刷機で ㋑1部でも刷れる ㋺金銀などの特別な色も印刷可能という代物だ。

 印刷業者はオフセット印刷機に加えてオンデマンド印刷機を使っていかないと食べていけなくなった。

 今後どちらの印刷機が主流になるか分からない。営業は「この製品はオフセットでやった方が奇麗に発色され、コストも安くできます」と言った説明をする。またこの反対の「オンデマンド印刷機の方が…」という場合もある。

 マーケットの需要に合わせて発注者も印刷請負会社もオフかオンデの選択をして行くことになる。耕はとりあえず2台あった菊全4色オフセット印刷機のうち1台を売却した。オフかオンデ、どちらが増えるか。耕社員はマーケットとにらめっこして行く。

野菜を粉砕して食べる

 渋谷区道玄坂上の小さなカレー店で野菜を粉砕した切り身が御飯に乗っていた。5cm×3㎝ほどの穴に野菜を入れ押し込む機械だ。ミキサーよりも大きい1-3ミリに切られたキャベツ、ニンジン、小松菜が米の上に大量に乗っている。

 「これなら俺でも噛める」野菜は簡単に咀嚼され飲み込んだ。「アイデアだ」と店主と手伝いのおばさんに叫んだ。2人は不思議そうな顔で私を見ていた。

 ここでカレーを食べれば日ごろの野菜不足は解消できる。便通もよくなるだろう。

 大崎駅からシルバーパスで都バスに乗って道玄坂上で降りてカレー屋「スパイシィ スリランカカレー店」まで2分だ。

海外発送初めてやった

 耕で初めての海外発送をやった。眼鏡販売会社㈱ジンズ様が販促用POP2種をアメリカの加州支店に送ったものだ。加工課納品係の簑島誠一さんによると「食料品以外はそれほど煩雑な手続きを必要としない」という。

 発送の必要項目は①荷受人(国名、社名、郵便番号、住所、電話番号)②発送人(国名、社名、郵便番号、住所、電話番号)③出荷日④荷姿(POP、数量、金額、重量)を書いて配送会社に集荷させればいい。今回の配送会社は㈱ペガサスグローバルエクスプレス。日本の会社である。

 国境を意識しないで配送できれば配送担当者の視野はグッと広がる。

割安な横浜中華街ランチ

 おかずが4品付いて1,600円。9/13(金) 横浜中華街で食べた昼食だ。エビチリソースは本当に旨いと思った。都内の食堂よりはるかに安い。

 今、横浜中華街は1990以降に来日した新華僑がおおぜい商売をしている。ほとんどが福建省福清市の出身者という。旧い店は新華僑に店を貸し出し大家さん家業になった所が多い。割安ランチは新華僑同士の競争の結果だ。

 喫茶店をやっている日本人ママは「昔はボロボロの服を着た食い詰め中国人が来たが、今はピカピカの革靴を履いて背広姿のインテリがやってくる。こんな連中は始末に悪い」という話には笑った。

 とは言ってもここは私が53年前23歳で赴任した毎日新聞横浜支局で中華街を持つ加賀町署を担当していた思い出の場所だ。横浜中華街の狭い路地で深呼吸すると外国に来たようで空気が美味しい。

命から2番目に大事なシルバーパス

 都が70歳以上に発行しているシルバーパスは便利だ。都営交通(地下鉄、バス、路面電車)と私鉄バスに乗れる。私はパスを片手に都内をウロウロ歩き回っている。

 バス停を見つけたら行き先を確認してとりあえず乗ってしまう。場合によっては終点まで行ってそのまま戻って来ることがある。バスの座席は位置が高いので都内観光には最適だ。

 運転手さんはプロだから安全だ。バスは大きいから他の車とぶつかっても負けない。「大船に乗ったつもり」で乗り継いでいる。

 年を取っていいことはシルバーパスをもらえたことぐらいだ。9/30で更新になる。無くしたら大変だ。いつも定位置のズボン右ポケットにむき出しで入れている。事あるごとに右手でカードを確認している。

針金ハンガー8本100円

 品川駅前の100円ショップで40本買ったから500円。洗濯物を室内で干す時に使う。Yシャツ、U首下着、猿股すべて針金ハンガーに掛けておけば半日で乾く。

 築60年のボロマンション最上階7階の私の部屋は東西南北に窓がある。どういう間取りなのか皆さんはイメージが湧かないだろう。物干し部屋の2つの窓は365日開けてあり、いい風が通る。洗濯機備え付けの自動乾燥機で乾かすのは不自然である。天然の風で乾くのだからこれ以上のものはない。

 古い従来の針金ハンガーは針金を覆っているビニールが劣化してボロボロ崩れ、室内の物干しスペースはいつもビニールの屑だらけだった。もうビニール屑を見なくて済む。

 500円での小さな問題解決は76歳の老人の生きる喜びになった。

納品数プラスαは予備

 納品枚数が1000枚のPOPに20枚の予備を付けることを営業がお客様に約束したら「予備20枚」と書いた帯封をしてお客様に20枚を提出しなければならない。

 耕ではこの「予備」という言葉が統一用語として決めていなかった。人によっては「納本」「見本」という言葉で表現されてきた。加工課で作った「製品の余りはどういう扱いになるのか」。課員によってはすべての余り枚数を営業に渡していた。お客様に納める数が社内で確定していなかったのだ。恐ろしいことである 。

 そこで決められた納品数プラスαの納品物を「予備」と決めた。作業指示書に ①納品数1000枚 ②予備20枚と営業が記入するマスを作った。

 工場は作業指示書通りに予備20枚を帯封して「予備20枚」と帯封にサインペンで書けばいい。

 余ったものは加工課員が直ちに廃棄する。

ノウハウを進んで教える社員

 ㈱耕文社管理課用紙担当の吉本大亮さん(59)は過去に同じ管理課の男社員1人に用紙発注法を教えた。そして今年7月、更に管理課女社員2人に教えた。喜んだ2人は2日で用紙発注を習得してしまった。

 なんともいい習慣が芽生えてきたものだ。ベテラン社員はなかなか長い年月をかけて習得した技術を教えたがらない。しかし吉本さんは私たちが知らないうちに教えてしまった。

 本人は「これで私も気楽に休暇がとれる」とうそぶいていたがこの技術伝達してしまった成果はあまりに大きい。「へえー、あの吉本さんが」と多くが思った。

 「じゃあ、次に…」とHP画面の変更技術を教えてもらおう」という機運が生まれてきた。とばっちりを受けたグラフィックグループの飯田康宏さん(59)はびっくり。社の趨勢に抗しがたく部下の女デザイナー2人にHP画面の修正技術を教えた。

 これで私はHP画面の変更は女デザイナー2人のどちらかにお願いすれば当日中に完了できる。

紙博は女子供の文具展

 9/8浅草の都立産業貿易センターで開かれている紙博に行った。会場は大変な賑わいで若い女がほとんどで、幼児たちが駆けずり回っていた。

 「場違いな所に来てしまった」と思った。展示物は便箋、封筒など紙製の文房具だった。「紙博とは随分大げさな名前を付けたな。迷惑だ。こんなもので商売になるのか」と思いながら早々に退出して帰り道「氷」の旗のひらめいている店でミートソースと氷イチゴを食べた。

 小さな建物の1階でベルギーのチョコレートを売っている。ベルギーチョコ販売が本業で2階の食堂は副業だ。日曜というのに客はなく店は整理整頓されていた。

 私の自宅がゴミ屋敷のせいか女店主がキレイ好きなのは「とても魅力的」と思ってしまう。浅草寺二天門近くで手ごろな食堂を見つけた。ほかに客がいない。店を見つけただけでも大変な収穫であった。

 「また行こう」。とても充実した気分で帰宅した。

大声は大きな魅力

 「パワハラだ」「セクハラだ」をすぐ言う人間が多くなった。実にイヤな言葉だ。本人は「こういう言葉で身を守らないと社会生活を送れない」と本気で考えているのだろう。

 「パワハラ、セクハラ」をことあるごとに言われたら私はしゃべれなくなってしまう。相手の自由な発言を抑制する効果はあるのだが「パワハラ、セクハラ」はご自身の自由な発言を抑えてしまっていることが分からないのだ。

 結果としてその人の発声はひそひそ話になり何を言っているのか分からない会話になる。折角立派な声帯を持っているのにあえて小声で生活するのはもったいない話だ。私は「女性・男性」とは言わない。「女・男」と大きな声でいう。

 私の理想とする声の持ち主がいる。東急大井町線戸越公園駅近くの茶店の70過ぎの女主人だ。声がデカいのだ。雷が落ちてくるような声に私は酔いしれる。店には80過ぎの老婆が入れ代わり立ち代わり来てニコニコしながら店の椅子に座っている。

 おしゃべりな女店主はいつもの通り雷が落ちたような声で好きなことをしゃべっている。掘立小屋のような狭い茶店はさながら年寄りの集まるディズニーランドである。私はその茶店に買い物に行きクラシック音楽を聴くような気分で雷声を聞いている。

 雷声には「パワハラ、セクハラ」という概念が当てはまらない。その概念を意識した誠意ある発声なのだ。

為になるYoutubeとJcom

 ケーブルテレビのJcomでは歴史、伝記に新発見が多い。映像と解説があるため頭に入りやすい。

 昭和天皇の生立ちで幼少の頃の写真は初めて見るものが多かった。幼年期は親元から離され、少年期は生真面目な子供であった。生涯守り続けたことは①人前に出るときは必ず眼鏡をかけた。②側室を持たなかったーの2点であった。

 その他、広島・長崎に原爆を落としたトルーマン米大統領、ヒットラーの生涯など1つの物語として観ることができた。

 Youtubeではオスマントルコ史、韓国史などこれまで断片的に知っていたことが一連の流れとしてつなぎ合わせることができた。学校で勉強するより包括的に頭に入りやすい教材である。

 76歳で「今さら歴史の勉強」という印象もぬぐえないが、YoutubeとJcomで知識の再注入・整頓ができる。ありがたい世の中になったものだ。

ボールは投げておけば気は楽だ

 日々様々な問題が起きる。それをこなすコツは

 ①私の結論を当日中に相手に伝える。

 ②相手の回答を待つ。

の動作をやるだけで問題解決に近づく。相手とキャッチボールをやっていると思えばいいのだ。

 例えば、私が衣服を作るのは御徒町駅前のユザワヤと決めている。6月中旬に夏ズボン2本2万円を作ってもらうよう様に頼んだ。ところが引き渡し期日8/16に行っても店に届いておらず担当の老店員の回答はアヤフヤ。「困ったなあ」と思ったが「出来上がったら電話ください」とボールを投げておいた。

 そうしたら2週遅れの8月末に若い女店員から「工場から届きました」と連絡があった。発注2か月半後の出来上がりに「長過ぎる」と思った。縫製は青森でやっているという。

 ズボンを受け取り、問題は解決した。納期が2週遅れたが私は今後も衣料品は安くて縫製が丈夫なユザワヤに頼むつもりだ。

 文書のやり取りでも同様だ。相手から意思表示の連絡が来たら当日中に回答をメール・Telする。ボールを投げ終われば私の義務(宿題)は無くなる。相手の回答を待つだけだ。

 私が回答を1ヶ月無為に留保したら「渡辺は愚図な男」と相手は思うだろうし問題解決は大幅に伸びる。

 1日の業務を「今抱えている問題は5つ。4つボールは投げてある。残り1つは今日中にボールを投げる」という数え方をする。投げてさえあれば中身は忘れてしまってもいい。

 だから経営する2社 ㈱耕文社、王子段ボール㈱は毎年増収増益なのである。