この言葉を言ったのは2/24、95歳で亡くなった弁護士の岡村勲さんだ。岡村さんは28年前、逆恨みした顧客に妻(当時67歳)を殺された。その時自分である犯罪被害者には何の権利もないことが分かり「全国犯罪被害者の会」を設立して被害者の権利確立・支援に奔走した。その時に言った言葉だ。
「人事を尽くして天命を待つ」は中国の有名な諺で、全力を傾けてやり尽くしてあとは静かに結果を待つ―という意味だ。
この1節を逆にした「天命が下りて人事を尽くす」という岡村さんの言葉に当時50代だった私は感銘を受けた。回り巡って自分に天命が下りることは決してゼロではない。その時「人事を尽くす」という覚悟を持てるかどうかだ。「天命だ」と思ったら生涯を賭けて天命実現に力を注ぐべきだ。
岡村さんは犯罪被害者の権利獲得のために動いた。2000年施行の犯罪被害者保護法で司法の記録・謄写が初めて認められた。2008年には被害者が公判に参加できるようになった。「被害者は法廷で思いを述べただけでも救われることもある」と語っていた。
岡村さんの成してきた業績は大きい。