大阪万博で新機軸製品の「空飛ぶ自動車」が出るという。「なんで自動車が空を飛ぶ必要があるのか」と思ってしまう。
昔、手塚治虫の漫画に自動車が空中を飛び交っている未来図があった。これはこれで楽しい空想の世界だったが、実際に1トンもあろう鋼鉄製の自動車を個人の趣味で空を飛ばす必要があるのか疑問だ。
私はエネルギーを最小限に使う乗り物が好きだ。バス、電車のたぐいだ。1人当たりの移動エネルギーは乗車人数で割るとかなり低くなる。人間は自然の中で最小限のエネルギーを使って生きて行けばいいのだ。
最近の車は個人の趣味を反映させて大型化している。なんでこんな大きな車で移動しなければいけないのか。20年前、ボロボロのスズキの軽トラックの助手席に乗った時、その乗り心地の良さに感動したことがある。
炭を燃やして暖をとり、網戸で風を通して涼をとればいい。私の最終的理想の生活は「起きて半畳、寝て1畳」である。広い豪邸を見ると「掃除が大変だな」と思う。
古くからの自然環境を残しながら人類が生きて行けば、人類絶滅の危機は更に先に延びるのではないか。