月: 2025年5月

目標数字を下げる技術

 売上を上げるため目標を上げるだけが能ではない。下げるのも売上UPの技術である。

 耕印刷課では菊全4色機の月売上を200万円と決めていた。ところが200万円に届く月はなく課に絶望感が漂っていた。「いくらやっても駄目だ」。

 そこで出てきたのが月目標を200→185万円に切下げ案だ。翌月から1日目標は10→9.25万円になったとたん「達成、達成」の声。課員の表情が明るくなった。

 達成すれば大威張りだ。実績売上は前月比10%上がった。機長・補佐・印刷課課長全員が万歳三唱。

 王配送係は1日12回本社⇔お客様を往復する目標だ。これがなかなか達成しない。

 そこで5/30から目標を12→9回にした。耕印刷課と同じような「目標を下げて売上を増やす」結果になるだろう。

やはり水道水が1番の飲料

 私の冷蔵庫には①スーパーライフで買ったヨーグルト飲料②カゴメのトマトジュース③長野県のリンゴジュース・しぼりっぱなしの900-1,000CC紙パックが入っている。

 旨いからつい飲んでしまうが、味が濃過ぎてどれも後味が悪い。飲んだあと後悔する。

 水道水が当り障りなくて1番後味がいい。1杯の水。これがその後の1日にどれほど体調を良くするか。最近は出社前に大カップ1杯水を飲む。「あとはスムーズにいく」という確信のようなものが生まれる。

 自販機には実に多くの飲料が並んでいる。どれもが不要だ。最終的には水とお茶に集約されることになるだろう。

 耕では半年前から天然水を買い始めた。女デザイナーの提案だった。水道水が1番と思い込んでいる私は天然水よりも都の水道水で十分だ。

表現は1語でする

1、ベンチャー(和製英語)起業 スタートアップ(英語)

2、パイオニア(独語) 先駆者 ピオニエ(仏語)

 上記のように同じ意味の言葉が複数で言われることがある。私は左の言葉で言うようにしている。右の言葉は使わない。それぞれの言葉の意味が違うように使うのは無駄な混乱を招くだけだ。いろいろな言葉が出てきたら自分の中で1語に決める。

例えば

「業績が悪かったのは日々の赤字要因を明確迅速に机上に載せて、的を射た文章にして改善策を正確的確に決めていなかったせいだ」とは書かない。

「業績が悪かったのは日々の改善事項を明確に机上に載せて、改善策を正確に決めていなかったせいだ」と書く。

 文学作品を創作しているのではない。なるべく短い文章で分かってもらえればいいのだ。そのためにはどうしたらよいのか。私はそればかり考えている。

77歳が元気に蕎麦食い会

 5/19(月)都立広尾高校14期D組のクラス会が四谷4丁目の蕎麦屋で開かれた。参加は11人。酒を飲まないのは足の悪い私だけ。

 皆さんグビリグビリ酒を飲んで大はしゃぎ。「何が楽しいのか分からない」。体の調子が悪いと顔つきまで険悪になってくる。1人沈んでいた。

 兎も角この連中は仲がいい。1966年の卒業以来56年間折に触れ集まっていた。クラス会という名目なら参加するが仲良しグループの集まりだから私は敬遠してきた。1人ずつ死んで人数が減ったため私にも声が掛かってきた。

 高校当時私は目黒区に住んでいた。連中は新宿区、渋谷区の人間で性格がシャカシャカした人当たりのいい生徒だった。コマッシャクレタ人間の集まりでそれが気に入らなかった。

 年を取るとそれも気にならなくなった。呼んでくれるだけでありがたい。話がなければ仏頂面で座っていればいい。それだけで暇がつぶれる。

王社員が二之宮を担いだ

 5/18(日)の「三社祭りで二之宮担いだら肩に瘤ができちゃった」と王製函課の藤井芳和さんが言う。「凄いな。ちょっと触らせろ」と言って肩をもむように触ったが瘤なんかありゃしない。

 中背の藤井さんは、担いだのか神輿にぶら下がったのか分からない。

 しかし日曜日の宮出しに行く心意気にはもろ手を挙げて賛成だ。

 私は二之宮が好きだ。頭の擬宝珠(ぎぼし)の簡明なデザインがいい。一之宮の鳳凰の飾りのようにゴチャゴチャしていない。

 練り歩くコースが浅草警察署のある浅草寺東部というのも何となく地味でいい。

 私は足がダメで二之宮に着いて行けそうにないので宮出しの日は1日中自宅に籠っていた。

段ボールリサイクルの4大禁忌(きんき)品

 禁忌品とはリサイクル回収不可品を言う。リサイク率94%の段ボールの禁忌品は次の4品目だ。

①昇華転写紙 

②感熱紙 

③ロウ引き段ボール 

④臭いのついた紙。

これらの古紙を除外すればすべての段ボールは新たなシートとして再生できる。優良素材である。

1、当社は、段ボール箱を作ってお客様に納品する。

2、お客様は使い終わった段ボール古紙を回収業者に渡す。

3、古紙は大手原紙メーカーに集められ、溶かされて新品の原紙として再生される。

プラスαのサービスは見本提出

 ㈱耕文社は2日内に見本を提出する。

 お客様が知りたいのは①値段 ②見本だ。

①の値段は当日中にお知らせする。

②の見本は翌日中にお持ちする。

 5/21(水)から㈱耕文社は64期がスタートする。64期の戦略は「見本戦略」である。

 見本とは

1、白見本(カティングマシンで作った形状見本)

2、用紙見本(素材の特殊紙、化成品を持参)

3、実績見本(当社で作った過去の完成品)

の3種類だ。

 担当者様が判断しやすいように見本持参はプラスαの営業活動である。

期末棚卸はありのままに

 期末棚卸で企業は簡単に利益操作できる。期末の棚卸を増やすことでいくらでもその年の決算利益を増やすことができる。

 例えば

1、1億円棚卸を増やせば、当期の製造原価が1億円減る→当期の経常利益が1億円増える。

2、棚卸で当期増えた利益1億円は、翌期の経費になる。翌期の経費が1億円増えるから→翌期の利益は1億円減る。

3、棚卸を増やすことは損失の先送りに過ぎない。

4、結論  毎年ありのままに棚卸する―のが1番効率のいい経営である。

6/28(土)はトリプルブッキング

  1. 八千代市で開かれるシャンソン歌手のショー
  2. 國學院大學の展望食堂での高校同窓会
  3. 神保町の出版クラブホールで開かれる大学の学部同窓会

3つも重なった。困った。何処に行こうか。

 日頃土日は予定がなく1人会社に出てアンパンを食べながら新聞4紙を読んでいる。5時間ほどつぶれる。これはこれで快適な時間だが、行こうと思っている予定が3つも重なるとは困った。

 コロナ終息、初夏。会合は一斉に始まった。岐路に立つと私は難局に強い。

 ここはすっぱりシャンソン演奏会に行くとしよう。理由は切符(5,000円)を買っちゃってあるから。

背広はやはり合わない

 5/14(水)静岡市で開かれた京都・東福寺の開山であるある聖一国師(1202ー1280)顕彰会の懇親会に出た。静岡出身の国師を顕彰する会は毎年100人ほど集めて開かれている。今年は料理の旨い中島屋グランドホテルだ。

 正式な会のため私は新調した夏用背広を着て行ったがどうも上着が邪魔だ。翌15日は気温24度、結局上着を持って移動した。ちっとも楽しくない。やはり薄い袖なしジャンパーがいい。

 私は父親譲りでモノを持つのが嫌いだ。新幹線でどんなに遠方に旅行するときも手ぶらだ。下着はホテルで自分で洗う。高価な背広でも上着は邪魔な荷物でしかない。結論としては懇親会は軽く見られても袖なしジャンパーで通そう。

 ゆったりとした身なりでフラフラ歩き回れればそれだけで私は仕合せなのだ。

進学した子供に祝金

 王子の鈴木崇さんの長男が中学に進学した。喜びのあまり「進学祝金」が欲しいと言ってきた。

 王耕の就業規則では①小学校 ②中学校の進学時に祝金1万円を出す。③高校は2万円を出すことになっている。ところが父母から祝金申請が今まで小学入学時だけしか来ないため実際には小学入学祝金しか支給していなかった。

 5/9の役員会で中・高入学祝金の漏れない支給のため父母が入学時に自分で全員メールすることになった。その第1弾が鈴木さんの全員メールだ。

  祝事はそうめったにあるものではない。まして子供の進学は未来がある。拍手で1万円を送ろう

「文章を紡(つむ)ぐ」表現にウンザリ

 最近所々で「文章を紡ぐ」という表現を見ることが多くなった。作文者の自己陶酔的言い回しに私はウンザリしている。「文章を書く」と言えばいいのだ。

 「良い文章とは分かり易い文章である」と私は思っている。人には文章の上手い人と下手な人がいる。歌が上手いか音痴かの違いと同じ話だ。作文の上手い人を特別上等な人間と言わんばかりの「紡ぐ」には辟易している。

 しかも文章は教育で上手くなれる代物なのだ。歌は教育しても上達しない。

 私自身60歳まで文章が書けなかった。そこでたどり着いた結論は

①良い文章とは分かり易い文章を言う。

②結論―理由―事例の順で書く。

この2つを守るだけで分かり易い文章になる。読んでくれる人を思い浮かべて「どう書けば分かってもらえるだろうか」を考え続ければいいのだ。

 「どう書けば分かってもらえるだろうか」を考えるだけで楽しいひと時になる。

八百屋で買った沢庵が旨い

 品川区の北品川本通り商店街の八百屋やお福で買った沢庵だ。沢庵というと安い漬物の代表格だが、これがなかなか旨い。

 こんなに旨い漬物を軽く見ていた。握り飯を大きな海苔で包んで沢庵を摘まみながら食べる。これほど優雅な食事はない。1本240円の沢庵の大根の産地は新潟県。

 私は大根の漬物を安直なおかずとして甘く見ていた。しかし塩分控えめなら何の漬物でもいい。秋田県のいぶりがっこなどはいい食材だ。

 ネット通販に比べ値段は10分の1.地元商店街で買うとはるかに安い。

通勤着はジャンパーがいい

 背広は持っているがほとんど着ない。冬はジャンパー、夏はモノがいっぱい入るポケットの付いたユルユルのチョッキ状の袖なしのジャンパーを着ている。下には白のYシャツ。夏は半そで、冬は長そでだ。

 なんとも威厳のない出で立ちだが、本人は「肩が凝らない楽なのが1番」とうそぶいている。背中に重いものを背負っているような身だしなみは御免だ。銀行の懇親会でジャンパー姿を白い目で見られたことも何度かある。

 昨年(2014)日暮里の生地問屋街で型紙(1万円)をとって半袖ジャンパーを2着(6万円)作った。型紙に取ったのは大井町のイトーヨーカド―で1着5千円で買ったものだ。

 できたジャンパーはペラペラで1着の縫製代が3万円とはかなり割高な印象を持ったが、楽な通勤のためなら惜しくはない。毎日元気に着用している。

分断は不適切言葉

 最近の論調で「分断」という言葉がよく使われる。Aという意見があればそれに真っ向から反対するBという意見が有るのは当然である。それを「AとBで国民が分断されている」という表現になる。

 これはおかしい。意見の対立はあってしかるものだ。それを「世論を分断するものである」と決めつけると評論家が対立ばかり煽っている構図しか見えない。

 百家争鳴の中で「あれもある。これもある」という意見があるというのが分かればいい。それを一方の旗頭のように分断の象徴のように扱われたら意見を述べた人も迷惑だろう。

 アメリカの選挙で共和党と民主党員がいるのは当然のことで、アメリカが分断されている訳ではない。一旦選挙で勝敗が決まったら勝者の決断ですべてが実行される。それがルールである。分断などという言葉が入る余地はない。

文章書きたくて仕方が無い

 人間には3種ある。①絵を描きたい人、②音楽をやりたい人、③文章を書きたい人。人はやむに已まれずそれぞれのことをやり出すのだ。

 私は駄文を書いていれば心の平安は保たれる。1日の私の仕事はブログを書くことだ。それが終わればあとは私の義務的仕事は何もない。1日に社員8人ほどにスマホを掛けてと雑談を交わす。相手をくさしているのか持ち上げているのか分からない会話だ。喋っていると楽しいからスマホを掛けているだけだ。

 もしブログを書く動作が無かったら私は虚脱状態になってしまうだろう。ブログの中味は数字と固有名詞を必ず入れることを建前にしている。抽象的内容では読者に分かってもらえないからだ。

 「昨年2024年の倒産件数は前年を大幅に超えた」ではよく分からない。パソコンで検索して「2024年の企業倒産は10,070件となった。 前年度2023年8,881件を13.4%と大きく上回った」と数字を入れる。

 読者に「分かり易い文章だ」と思ってもらえれば私は満足だからだ。

食料品は最大商品

 商売をするのに何を扱えばいいか。食料品だ。片っ端から人間は食べて消費していく。ドンドン供給しないと足りなくなる。このサイクルには最多量の物が動く。この大きな流れにどう携わって行くか。商売発想の出発点だ。

 段ボール箱の消費はここ数年マイナスが続き業界は低迷している。食料品の値上げが続いているからモノの動きが鈍ってきた。それに伴って段ボール箱の消費も落ちてきている。

 理由がハッキリしているから気が楽だ。その積りで業界を眺めていると「いつ回復するか」までが予想できる。じっくり腰を落ち着けていればいいのだ。慌てる必要はない。

 発想の原点は食料品の比重の大きさである。食料品と関連付けて自らが扱っている商品の動向を占っていけばいいのだ。①食料品と印刷物、②食料品と段ボール箱。と見て行けば1つ1つの問題の回答は出やすい。

 例えば文房具と印刷物の関連はあれこれ考える必要はない。態勢に影響はないのだ。思考の外である。考えなければいいのだ。

王子段ボール㈱発展のかたち

 1、買収を繰り返す 2、全国に広大な拠点をもって生産量を増やす―の2つだ。

 1の代表例がレンゴー㈱は過去15年で25社を買収してきた。これに続くのが㈱トーモクの4社だがそれ以下の大手、中堅会社はせいぜい1,2社の買収止まりだ。

 2の代表例が王子コンテナー㈱で全国に26の段ボール工場をもって拠点ごとの生産量を増やしている。さすが日本一の大地主・王子製紙㈱を親会社に持っているだけのことはある。

 では王子段ボール㈱はどの道を目指すか。結論を言えば、買収はしない。東京都足立区新田2-16-3の1,260㎡の本社工場1カ所でやって行く。

 ここでの生産量は段ボールシート面積にして5万㎡/日が限界だが、全国の外注さん(2025.5月現在150社)があふれた分を引き受けてくれる。

 売上は4月が5,286万円だった。生産した段ボールシート面積は2.2万㎡/日。生産キャパシティは5万㎡/日だからまだ2.3倍の売上にして月12,120万円の生産能力が有る。まだまだである。

 大企業の1、2に当てはまらない第3の道を行くつもりだ。

影響ない銀行の再編

 県境を越えての銀行の再編がニュース紙上でにぎわしているが実際の所、我々中小企業とあまり関係ない。あくまでお金を貸してくれるかどうかの問題で、個別具体的な問題でしか感想は述べられない。

 1千万円の融資が直前でキャンセルになれば企業側は恨み骨髄だ。そんな思い出が途切れ途切れで中小企業にはトラウマのように残っている。

 14年前段ボール製箱会社買収で4,000万円必要になった。この時みずほ銀行五反田支店に融資をお願いしたら800万円を保証協会に払うように言ってきた。金利の上乗せ分だ。

 結局お支払いしたがこの時800万円は担保も十分にあり支払う必要はなかった。他行に頼む手はあった。銀行とは少しでも利息を多くとる商売だ。油断も隙もあったものではない。1点も気を抜いては付け込まれる。

 みずほとは耕文社が港区三田に本社があった時からの付き合いだ。前身は勧業銀行三田支店→第一勧業→みずほと変遷した。今もみずほ五反田支店には決済をお願いしている。