高齢社長の仕合わせな日々 687 | 2025年8月8日

このままでいい

 すべてを新しくする必要はない。見た目は悪いが機能は十二分に果たしてくれている設備がある。それにまで手を入れる必要はない。そのままで使い続ければいい。

 ヨーロッパの建物は200年使い続けているところがザラという。

 耕文社旧館は40年前、機械部品工場だった築20年の中古ビルを買ったものだ。化粧直しをして印刷工場として使い続けている。60年になるが特に不足はない。

 40代の頃、お客様の出版社の老社長に挨拶に行ったら会社案内を見て「立派な建物だな」。「奥行きがないので狭いです」と言ったら「平べったいんだな」と言われてズッコケたことがあった。老社長は20年ほど前に亡くなったが、味のある方だった。

 工場とは整理整頓が行き届いていればいいのだ。それ以上の望みはない。雨風を凌げればいいので直角長方体のスペースさえあればいくらでも使い道は応用できる。

 最近の豪華オフィスビルには反発を覚える。ジュータンが敷いてあり給湯室など余計な個室が多い。質素な雰囲気を醸し出して使い勝手のいいスペースさえあれば人々は快適に仕事ができる。