高齢社長の仕合わせな日々 690 | 2025年8月14日

値段を上げられない蕎麦屋

 蕎麦屋に入るたびに「気の毒」と思う。メニューの値段を上げられないからだ。上げる方法は天婦羅を付けるぐらいだ。それでも高が知れている。やはりモリソバの値段を上げて、入れる具によって順番にプラスαの値段をつけて行くのが正当な高額化の道だ。

 モリソバ1枚1,000円からが高額蕎麦屋の出発点として、其処ではいろいろな物語が付加されている。①蕎麦粉の産地を明確にする ②蕎麦粉は店で引いている。群馬県の温泉地の蕎麦屋は「石臼を手で引いている」を売り物にしていた。手打ちではなくて手引きだ。これには笑った。石臼を手で回しても電気で回しても同じだ。③蕎麦は手打ち ④ワサビは本物 

 細かな所で店主の工夫がみられるが、結局のところ、麺つゆと蕎麦に香りが有るか無いかに行き着く。つゆはカツオ風味、麺は蕎麦の実の香りを感じられるかがポイントだ。

 8/12、モリソバ1,200円の港区の蕎麦屋に入った。味は今一つであった。つゆからも麺からも風味が感じられなかった。新しい店に入るのはちょっとした挑戦である。しかし9割方はだめだ。

 業界には「蕎麦職人」と呼ばれる人たちがいる。彼らの何が職人技なのかよく分からないが、香りを醸し出す技術者であれば私は大歓迎だ。