火を点けて煙で蚊を追い払う金鳥蚊取り線香が近所のスーパーの店頭から消えた。薬剤をしみこませたシートを電気で温めて虫を追う方式に変わっていた。
しかし虫刺されにあうと私は季節に関係なく金鳥蚊取り線香を点ける。煙が立ち上っていると「虫はいなくなる」という先入観に変わる。
除虫菊の香りは決して不快なものではない。インバウンドは「自国の線香より香りがいい」と言って金鳥蚊取り線香を買って帰るという。
大井町の三又地蔵尊の向かいにある古い薬局で50巻(2,632円)を購入できた。店主は「うちは1年中金鳥蚊取り線香を在庫している」と言って出してきた。包装箱は大分汚れていた。
金鳥蚊取り線香は南部鉄器の蚊やり器に入れ更に容器は特大の丼ぶりに入れて燃やす。火事になったら大変だ。
自室の金鳥蚊取り線香は使い果たし、新たに50巻の金鳥蚊取り線香を補給した。「これで生活備品は揃った」と急に私の心に安心感が出てきた。小さなことで心の安定は得られるものだ。