渡辺直喜

名刺を2種出すのは愚

 7/1半蔵門で開かれたグルメ会で主催者が「初めての人も多いと思います。名刺の交換を全員とやってください」と言う。

 30人の参加者のうち6人が2種の名刺を出してきた。「これは副業です」「子会社です」「ボランティアでやっています」。挙句は「主人が自民党の市議をやっています」といって亭主の名刺を出してくる。

 その人の主業を言えば自己紹介は終わりだ。そんなに覚えきれるものではない。ご飯を食べている主業しか私の興味のあるものはない。

 こういう会で交換した名刺は、私は翌日ゴミ箱に捨ててしまう。私の商売に関係ないからだ。

 2種以上の名刺を出すことで焦点がぼやけてしまう。初対面で焦点をぼやかそうとする人と会話しても得るものは無い。

役員20人の洋紙代理店

 役員改選の時期で各社から丁寧な株主総会後の新人事のお知らせが来ている。最小でも6人の役員がいる。驚くことに多いところは20人の所も。中小企業で多くの役員体制にするのは無駄だ。

 日産自動車の役員数63人は話題になったが、役員となれば相応の年収を約束しなければならない。耕文社の役員は4人、王子段ボールは3人である。いずれも最低限の人数だ。

 しかも長い間、耕は内部留保に資金が残るような決算を組んできた。①役員には賞与を支給しない。②株主への配当は一貫してゼロ。

 これも同族会社だからできることで、①②を実行してきたのは中小企業の中でも極端な例だろう。おかげで今は金融機関からの借入はゼロになった。

 「会社経営の決定は3人いればできる」と言われている。人数が少ないほど決定のスピードは速くなる。

多くの役員を抱える会社は、私は効率が悪いと思う。役員を減らし権限を実権者に集中して、その人の決定を自由に認めて行く方が経営者にとっても楽ではないか。

 いずれにせよ会社の役員は会社の大小に拘わらず6人未満でいいのではないか。

外注さんの型保管は2年内

 量産終了後の金型の平均保管期間20年超が13.2%。最近の下請け(外注さん)会社の金型保管期間データだ。

 板紙・段ボールを切る我々業界と違って金属を切ったり鋳込んだりする金型は長期保管を要するが、それでも20年超はひど過ぎる。

 金型を作る費用は発注者が持ち、保管するのが下請け(外注)さんの費用になっている。そこが問題なのだ。

 耕王では「2年超リピートのない型は廃棄する」ことにしている。型保管は外注さん負担なので知らないうちに2年超外注さんの倉庫に置かれたままになることがある。保管代は無料だ。

 これを予防するには「外注さん別 型保管表」をこちらで作って置く必要がある。定期的にチェックを入れ、2年経ってリピートの無かった型は耕王に引上げて廃棄をする。

 金型と比べ板紙・段ボールを打ち抜くための型は安価だが、ともかく外注さんに迷惑を掛けないようにしなければ耕王は「身勝手な発注者」になってしまう。

八千代市のシャンソンの会に行く

 6/28千葉県八千代市市民会館で開かれたシャンソンフェスティバルに行った。知り合いの歌手が出るので遠路はるばる電車を乗り継いでだ。

 今時シャンソンでもないが、小ホールは8割がた埋まって盛況だった。出る歌手は平均70歳超え、客は80歳に近い人達だった。

 しかし始まると舞台の雰囲気はパリだった。歌手は「ここ1番の披露の場」とばかりに目一杯の声量を披露する。着飾って来た客も昔を思い出すように聞きいっていた。私も「悪くないな」と思いながら聞き惚れた。

 このシャンソンの会は40回になるという。今でこそ高層マンションが立ち並ぶ住宅街だが、昔は山林・畑しかなかった八千代市で何故シャンソンの灯が営々と続いてきたか。想像するに地元に古くあるシャンソン教室、ライブハウスがその灯を点し続けてきたのではないか。

 西船橋―八千代中央駅を結ぶ東葉高速鉄道の通過駅4駅の運賃580円には驚いた。

盛り上がらぬ段ボール需要

 3年目に突入する段ボール需要の低迷だ。週刊ニュース社によると大手段ボールメーカーの稼働日数は前年より微減している。

 低迷の理由は①食料品の値上げだ。値上げが長期にわたって続くと②食料品の売れる量低迷➡③段ボール箱を使わなくなり④段ボール業界低迷だ。

 世の中の動きがもろに反映している。

 王子段ボールとして何をやるべきか。それは新規開拓だ。今のような状況は好機である。

 お客様を選ばず片っ端から営業をかける。一旦、王のお客様になったら王のスピード応対が普通のことになる。

 スピード応対の中味は

①返電は1分内

②見積り提出は当日中

③見本提出は翌日中

 スピード応対以上の時間を要する業者ではお客様が満足いかなくなる。そこで「やっぱり王子段ボールにしよう」ということになる。

 お客様満足度が上がっていけば、当社はさらに新しいサービスを開発していく。

日本公庫があなたのお店をサポート

 こんな広告が日経MJ の6段で載った日本政策金融公庫(日本公庫)は長い間耕王ともに融資をお願いし助けてもらってきた。

 「預金をしなくてもお金を貸してくれる銀行」と言うのが第1の特徴だ。2008年に①国民生活金融公庫②農林漁業金融公庫③中小企業金融公庫が統合して㈱日本政策金融公庫を設立した。耕王ともに③の中小企業金融公庫のお世話になってきた。

 今は耕王ともに借入ゼロになり接点が無くなったが、勉強会・懇親会には参加したいと思っていた。ところが、借入ゼロの会社が参加するのはイヤミに思え、足が遠のいている。いずれ資金需要が出てきたらお願いに上がるつもりだ。

 公庫は企業にとっては資金調達の「最後の砦」と言われているだけに当社としても軽々に離れるわけにはいかない。

 なお、前身が日本開発銀行の㈱日本政策投資銀行は別の法人である。融資対象企業の売上規模が日本公庫の取引先のおよそ100倍である。

同人誌から作家が出るかも

 同人誌の発刊が盛んだ。私の手元に香川県の「四国作家」(年1回)、横浜市の「ヨコハマ文芸」(年2回)なる同人誌がある。いずれも素人が健筆をふるっている。

 読むと相当ひどい文章もあるが、74歳の老婦人の友との交流を書いた随筆は、その文章の巧みさに感服した。落ち着いてゆっくり読めるもので恐ろしいことに1語たりとも余計な言葉はなかった。

 こういう人が同人誌の常連になって行けば誌自体が高級なものになって行く。それに「同人誌出身の74歳老婆が直木賞受賞」なんてことが起きるかもしれない。こんな事態になれば嬉しいことだ。

 音楽・絵画・文章の3つの芸術に共通の接頭語がある。「美しい」と言う言葉だ。美しい文章とは無駄な言葉がなくてテンポよく読める文章である。世の中に美しい文章が氾濫すれば、人々の文章への美感覚は大幅にStepUPするのではないか。

 なお、良い文章とは「分かり易い文章」を言う。は不変である。

6/21は夏至である

 昼間が1番長い日。私が1番好きな日だ。今日を境に日1日と昼間の時間は減って行く。それを考えると寂しくなって行く。

 ちなみに今年の冬至は12/22(月)である。私は毎年夏至と冬至とにらめっこしながら過ごしている。

 転輪の運行には逆らえない。

残った料理が勿体ない品川法人会

 6/20品川法人会の情報交換会(懇親会)に参加した。私は法人会の料理が美味しいから毎年参加している。量も多い。昼抜きで行ったが食べ切れない。刺身、野菜の煮物、サザエ、焼き鳥。ありとあらゆるものが並べられている。夢中で食べたが間に合わない。

 参加者は昨年より20%ほどすくない。

 法人会は地元の商工業者の納税意識を高めるための集まりだ。いわば国税庁の御用団体だ。私はきちんと納税することに異論はない。企業は納税をきちんとやるのが社会的義務だ。前年より多く法人税を納めれば私は嬉しい。

 よく節税と言われる行為は納税の繰り伸ばしに過ぎない。今期3千万円支払わなければならないところ、うち2千万円を2-4年先に払うという風にするだけだ。

 架空の支払先・領収書を使うことを脱税という。企業の経営者にとって脱税ほど恥ずべき行為はない。

私が脱税で摘発されたら会社を清算する。

 情報交換会の料理はかなり余った。量は半分で良かった。国税庁はサステナブルを実行し食材を捨てることを避けなければならない。サステナブルの食の第1目標は廃棄食料を無くすことだ。

如水会館の弁当はひどい

 6/13前の職場(毎日新聞社)の同僚ら8人で昼食会を開いた。千代田区一ツ橋の一橋大学同窓会会館の如水会館15階の立派な部屋だったが、出された弁当がひどかった。

 会費は4,500円、薄い肉の揚げ物にキャベツが少々、コンビニの弁当の方がよっぽど益(ま)しだった。

 道路挟んで向かいの学士会館が建て替え中のため如水会館は大繁盛。

 如水会館の調理は東京会館と同じだそうだ。私は東京会館の洋食堂プル二エによく行く。プルにエの料理は旨いと思っている。如水会館の弁当との落差はどうして生じるのか。

 今度如水会館の弁当を頼むときは、調理はどこでやるのか確認する。

改装された銭湯多い台東区

 鶯谷駅近くで食事するためその前に近辺の銭湯に入ることにした。駅前交番で教えてくれたのが「萩の湯」。駅北口から2分ほどの所にある近代的銭湯だった。あいにく月1回の定休日にぶつかってダメ。  

 タクシーを拾い日暮里駅繊維問屋街入口にある「斉藤湯」に入った。ここも中は綺麗に改装され1部の隙も無かった。「改装を進める」とは店主の跡継ぎがしっかりいるということだ。

 重労働の銭湯経営に太田、品川区の銭湯では後継者が決まっていないようだ。若い後継者は20年、30年先を見越して順次改装を進める。それが「清潔な銭湯」に繋がり店はますます繁盛する。

 今後銭湯に入りたくなったら鶯谷に行く。

馬鹿にならない不動産収入

現在耕文社では微微ながらも不動産収入があり、それで息をついている。

一覧で示すと

                耕文社不動産収入    万円
  年収入固定資産税
1大井町駐車場480182
2相模原駐車場   13060
3スマホアンテナ150 
760242

金額はわずかだが私にとって心の拠り所だ。昔、不動産は上がると見込んで買った土地もほとんど値上がりしなかった。

ここで値上がりする不動産の特徴を言うと

1、まず場所だ。借地権の土地は止めるべきだ。

2、私道のある所もダメ。前面道路が6メートル以下もダメ。

3、商業地域がいい。

 昔は貧乏だったから質のいい土地は買えなかった。でも値上がりしない残った土地は私の大事な財産だ。愛情さえ感じている。

 2カ所とも野天の駐車場だ。「生き物に不動産は貸すな」と言う言い伝えを守っている。鋼鉄製の車に場所を貸しているのだ。

寿司食い過ぎで気失う

 神田駅北口の江戸っ子寿司の回転コーナーで画面で注文しているうちに前後左右が分からなくなり大量注文してしまった。個数にして40。

 1つ1つ食べているうちに「まだある。まだある。何とかしよう」としながら2つを残して席を立った。体が突っ張って何もできない。ほうほうの手で品川駅にたどり着き自宅の煎餅布団に倒れこんだ。

 そこで意識が途切れ、目を開けたら夜の7時。3時間眠った。なんと非生産的な午後だろうか。

 何もする気はしない。それからまた眠った。

 私にとって昼飯は1日のピーク。なにを食べるかが1日の最重要課題だ。1番穏当なのが立ち食いの小諸蕎麦の「モリ・親子丼ランチセット820円」。

 この日の回転すし代は5,000円だった。

パッケージ受注に軸足

 6/13(金)の役員会で今後パッケージ売上増に集中することが決まった。

 今まで①シール②パッケージ③手提げ袋④カレンダーの4商品に力点を置いて受注増を図る方針であったが、ここに来てマーケットの大きさ、技術の深さからいってパッケージの研究開発の重要性が出てきた。

 例えばパッケージ資材の板紙にしても

 ㋑コートボール

 ㋺特殊板紙(特板)

 ㋩高級白板紙(高板)がある。

 パッケージで営業を掛ける際この3種の見本提示が必要だろう。

 幸い耕にはパッケージデザイナーの富吉孝洋さんがいる。お客様の漠然としたパッケージ形状デザインを瞬時に白の形状見本として提示できる。これには担当者様は喜ぶ。お客様社内・その先のクライアント様に説得力を持つからだ。

 また王子段ボール㈱という段ボール箱製造の専門子会社があり、管理部長の菅原功さんは外注発注に精通している。

 これらの強味を結集していけばかなり具体的提案がお客様にできる。

外注さんと懇談する良い習慣

 ㈱耕文社管理課は来訪した外注さんと懇談することが多くなった。6/12も来訪した卓上カレンダー・リング製本の外注さん2人を囲んで4人の管理課員全員が40分ほど懇談していた。管理課は用紙・外注発注の部署である。

 私の経験から専門家の話を聞けば大概のことは分かってしまう。PP加工の外注さんに①乾く時間②PP濃度の加減③PP液の種類―を聞けば外注さんは自分の専門領域だから熱心に教えてくれる。

  一連の話で専門家と同じレベルのことをタダで習得できる。こんなチャンスはめったにない。折角来てくれた外注さんを離す手はない。

 私は前々から「話を聞いたらどうか」と管理課員に声を掛けていたが最近になって自分から聞こうという雰囲気になった。

 私の印刷知識はほとんどが機械メーカー、資材販売店、外注さんから教わったものだ。強烈な印象として残っている。それが今までどれだけ役に立ってきたことだろう。

 所詮、専門家にならなければ良品は作れないし、利益も出ない。

新規開拓やってこその営業

 新規開拓をやらないのは営業ではない。物を運ぶただの配達人である。「私営業やってます」と胸を張って言う人はほとんどがルート営業だ。

 私は印刷業に転職した29歳の時から飛び込み営業をやってきた。多く飛び込んだ割には成果が上がらなかった。深刻さが足りなかったのかもしれない。 

 印刷業に止まらずあらゆる業界で新規開拓は重要だ。建設、流通、機械部品製造など。三菱UFJ銀行では新宿に新規開拓専門の部隊がある。当社にもやって来た。

 私は70歳の時若い営業と2人で荒川区で段ボールの飛込み営業をやっていた。「足立区の段ボール会社の者です。段ボール箱の注文はありませんでしょうか」。店に居た老夫婦が歓待してくれて濃い麦茶を出してくれた。その時の極端に濃い麦茶の美味しかったのには感激した。今でも忘れられない。

 「おいくつですか」「70歳です」と私。「大変ですねえ」と笑いながら私を見ていた。こんな1コマも忘れられない。

 新規開拓が平気になると怖いものが無くなる。「今の仕事が無くなったら新規開拓で補填すればいい」と考えるからだ。

休暇理由を聞いてはいけない

 部下から休暇届けが出てきたら上司は黙って受け取る。休暇の理由を聞いてはいけない。

 または理由を言ってから休暇申請する部下には「黙って休暇届を出せ」と言う。

 上司が「理由は何だ」と聞けば「体調不良です」と言うにきまっている。あえて部下にウソをつかせる必要はない。部下の私的都合を聞いてはいけない。淡々とやり取りしていけばいい。

 他社の例で、20人のアルバイトを使っている職場があった。職場長の所に「夫が癌に罹った」「息子が失業した」などと家庭内の困ったことを相談しに来るアルバイトがいて、職場長は誠意をもって話を聞いてきた。

 そのうち職場長は頭が混乱してきて「彼女はこんな問題を抱えているんだ」と私に言う。

 この時「部下の家庭内のことは一切耳を貸すな」と忠告した。「部下に付け込まれているんだぞ」。仕事と家庭は別である。「会社ではあくまで仕事の話だけにしろ」と私は言った。

長良川の鵜飼い見た

 6/6(金)岐阜県長良川の鵜飼い見物をした。昔は30人いた鵜匠は現在6人。鵜舟は上流に行き1列になって下流に鮎を追い込む。観光客を乗せた船の目の前で鵜飼いが始まる。

 鵜飼いは全国で11カ所行われているが、鵜匠は世襲制で、宮内庁職員であるのは長良川だけ。鵜には飲み込んだ鮎をすぐ殺す仕掛けがあり、鵜がとった鮎は新鮮であり特別な人にしか行き渡らない。我々の口には入らない。

 観覧船には幇間(たいこもち)、舞妓が乗り込み、芸を見せてくれ華やかな観覧であった。

 幇間は浅草に6人いるのは知っていたが、岐阜にも2人いて全国で8人いる。

 同乗した鳳川(ほうせん)喜久治さんは浅草幇間と違って、茶道、書道や三味線を弾くなどその一挙手一投足が幇間芸に徹した芸人だった。

 浅草の若手幇間は喜久治さんの所に修行に来るという。私は三味線を分解して箱に詰める動作などその手際の良さを隣で惚れ惚れと見ていた。

 おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな

                松尾芭蕉

王耕利益は予想の半分

 2025年5/20決算の見通し数字が出た。王子段ボール㈱が2500万円、㈱耕文社が8000万円の経常利益。売上は両社とも前年並みであった。

 売上増は期待していなかったが、利益が思ったほど出なかった。社員のアイデアを毎月積上げて行けば王が5000万円、耕が1.2億円の利益が出ると見込んでいた。ところが蓋(ふた)を開ければ見込みの半分であった。

 その原因は「利益への集中」が足りなかったことにある。

 両社では原価計算は表立ってはやっていない。月の損益表から課ごとの反省点を挙げて改善していくやり方だ。

 例えば営業の利益は個人の付加率で見て行く。2%しかない営業には「目標は10%だが、とりあえず5%にしろ」と言う。

 利益の出ない工場の課・係には1人当たりの1日売上目標を1.2倍にするが「○〇までに△△の売上にしろ」とは言わない。「課・係の月の損益を改善しろ」と言う表現だ。これだと社員1人1人に対するプレッシャーが曖昧になる。社員の気持ちは楽になる。

 そこが付け目でやっているが、長の改善点指示の言葉が不明確だと効果が出ない。今期の問題はそこにあった。

 決算の反省点から「月次損益が出たら翌日には長が課・係の改善点を発表する」をやる。

「新聞之新聞」が面白い

 昨年(2024)7月から定期購読(週2回発行)している。私は50年前の20代の頃新聞業界に居たせいもあるが新聞各社の動向を上から眺めている業界紙「新聞之新聞」(本社、文京区千駄木)を興味深く読んでいる。

 若い頃は下っ端で上を眺めて新聞社の経営を想像していたが、今では新聞之新聞を読んで鳥瞰的に業界を眺めている。

 例えば八重山毎日新聞社創刊75周年を祝う記事は沖縄県石垣市で開かれた会のあいさつの詳報では「75年前は数紙の新聞が創刊されたが1番政治色の薄かった当紙が残った。これは創刊時の社長の公平無私の報道が市民に支持された結果だ」地域紙の当紙が生き残った理由が述べられていた。八重山毎日新聞発行部数は公称16,000部。

 新聞之新聞社が一声かければ在京各紙の○○部長、社長が駆けつけてくる。そこで新聞業界の動向が侃々諤々(かんかんがくがく)述べられる。

 印刷と同じで新聞業界の環境は厳しいだろうが、とりあえず現経営層が方針を述べている。この年(77歳)になって各紙経営陣の意見を拝読できるとは嬉しいことだ。

工場怪我は自身の責任

 6/2王製函課員が指に怪我して近くの敬仁病院で3針縫ったと報告があった。私のその時の応えは「ふざけるな。指に怪我して勲章でも取った気でいるんだろう。また怪我するようだったら辞めてもらう」だ。

 耕印刷課でも前月(2025.5)機長が怪我した指にぎょうぎょうしく包帯をして報告に来た。その時も同じようなことを言った。

 腕1本失くしたなら別だ。今の機械は安全装置がついている。ほとんどが本人の「不注意による切り傷」だ。

 「痛くないか」と言って包帯の上をさすってやったら逆効果だ。猫のように甘えてくる。こんなことに付き合っていられない。すべて自己責任である。

 緊張して機械装置に付いていれば、事故は起きないし良品が生産できる。

伝統の料理・西新井清水屋

 5/30(金)西新井法人会(足立区)の総会後の祝賀会に参加した。王が法人会に入っているための例年の参加である。

 料理は西新井大師門前で330年料理店をやっている清水屋。毎年のことながら出される料理が旨い。今年はもつ煮の品のいい味付けには感心した。

 寿司、天ぷらは定番のメニューだがどれも水準以上だ。清水屋の料理を食べられるだけで法人会に入っている意味がある。

 12代女将の清水洋子さん(80前)は上等な洋服で挨拶に回っていた。西新井門前には大きな料理店が2軒あったが、1軒は老人介護施設に代わり残っているのは清水屋だけだ。時代の流れで仕方ないことだが西新井大師=清水屋。これからも私たちに伝統の味を提供してもらいたい。

 13代目の清水篤さんは調理場にいるとのこと。

目標数字を下げる技術

 売上を上げるため目標を上げるだけが能ではない。下げるのも売上UPの技術である。

 耕印刷課では菊全4色機の月売上を200万円と決めていた。ところが200万円に届く月はなく課に絶望感が漂っていた。「いくらやっても駄目だ」。

 そこで出てきたのが月目標を200→185万円に切下げ案だ。翌月から1日目標は10→9.25万円になったとたん「達成、達成」の声。課員の表情が明るくなった。

 達成すれば大威張りだ。実績売上は前月比10%上がった。機長・補佐・印刷課課長全員が万歳三唱。

 王配送係は1日12回本社⇔お客様を往復する目標だ。これがなかなか達成しない。

 そこで5/30から目標を12→9回にした。耕印刷課と同じような「目標を下げて売上を増やす」結果になるだろう。

やはり水道水が1番の飲料

 私の冷蔵庫には①スーパーライフで買ったヨーグルト飲料②カゴメのトマトジュース③長野県のリンゴジュース・しぼりっぱなしの900-1,000CC紙パックが入っている。

 旨いからつい飲んでしまうが、味が濃過ぎてどれも後味が悪い。飲んだあと後悔する。

 水道水が当り障りなくて1番後味がいい。1杯の水。これがその後の1日にどれほど体調を良くするか。最近は出社前に大カップ1杯水を飲む。「あとはスムーズにいく」という確信のようなものが生まれる。

 自販機には実に多くの飲料が並んでいる。どれもが不要だ。最終的には水とお茶に集約されることになるだろう。

 耕では半年前から天然水を買い始めた。女デザイナーの提案だった。水道水が1番と思い込んでいる私は天然水よりも都の水道水で十分だ。

表現は1語でする

1、ベンチャー(和製英語)起業 スタートアップ(英語)

2、パイオニア(独語) 先駆者 ピオニエ(仏語)

 上記のように同じ意味の言葉が複数で言われることがある。私は左の言葉で言うようにしている。右の言葉は使わない。それぞれの言葉の意味が違うように使うのは無駄な混乱を招くだけだ。いろいろな言葉が出てきたら自分の中で1語に決める。

例えば

「業績が悪かったのは日々の赤字要因を明確迅速に机上に載せて、的を射た文章にして改善策を正確的確に決めていなかったせいだ」とは書かない。

「業績が悪かったのは日々の改善事項を明確に机上に載せて、改善策を正確に決めていなかったせいだ」と書く。

 文学作品を創作しているのではない。なるべく短い文章で分かってもらえればいいのだ。そのためにはどうしたらよいのか。私はそればかり考えている。

77歳が元気に蕎麦食い会

 5/19(月)都立広尾高校14期D組のクラス会が四谷4丁目の蕎麦屋で開かれた。参加は11人。酒を飲まないのは足の悪い私だけ。

 皆さんグビリグビリ酒を飲んで大はしゃぎ。「何が楽しいのか分からない」。体の調子が悪いと顔つきまで険悪になってくる。1人沈んでいた。

 兎も角この連中は仲がいい。1966年の卒業以来56年間折に触れ集まっていた。クラス会という名目なら参加するが仲良しグループの集まりだから私は敬遠してきた。1人ずつ死んで人数が減ったため私にも声が掛かってきた。

 高校当時私は目黒区に住んでいた。連中は新宿区、渋谷区の人間で性格がシャカシャカした人当たりのいい生徒だった。コマッシャクレタ人間の集まりでそれが気に入らなかった。

 年を取るとそれも気にならなくなった。呼んでくれるだけでありがたい。話がなければ仏頂面で座っていればいい。それだけで暇がつぶれる。

王社員が二之宮を担いだ

 5/18(日)の「三社祭りで二之宮担いだら肩に瘤ができちゃった」と王製函課の藤井芳和さんが言う。「凄いな。ちょっと触らせろ」と言って肩をもむように触ったが瘤なんかありゃしない。

 中背の藤井さんは、担いだのか神輿にぶら下がったのか分からない。

 しかし日曜日の宮出しに行く心意気にはもろ手を挙げて賛成だ。

 私は二之宮が好きだ。頭の擬宝珠(ぎぼし)の簡明なデザインがいい。一之宮の鳳凰の飾りのようにゴチャゴチャしていない。

 練り歩くコースが浅草警察署のある浅草寺東部というのも何となく地味でいい。

 私は足がダメで二之宮に着いて行けそうにないので宮出しの日は1日中自宅に籠っていた。

段ボールリサイクルの4大禁忌(きんき)品

 禁忌品とはリサイクル回収不可品を言う。リサイク率94%の段ボールの禁忌品は次の4品目だ。

①昇華転写紙 

②感熱紙 

③ロウ引き段ボール 

④臭いのついた紙。

これらの古紙を除外すればすべての段ボールは新たなシートとして再生できる。優良素材である。

1、当社は、段ボール箱を作ってお客様に納品する。

2、お客様は使い終わった段ボール古紙を回収業者に渡す。

3、古紙は大手原紙メーカーに集められ、溶かされて新品の原紙として再生される。

プラスαのサービスは見本提出

 ㈱耕文社は2日内に見本を提出する。

 お客様が知りたいのは①値段 ②見本だ。

①の値段は当日中にお知らせする。

②の見本は翌日中にお持ちする。

 5/21(水)から㈱耕文社は64期がスタートする。64期の戦略は「見本戦略」である。

 見本とは

1、白見本(カティングマシンで作った形状見本)

2、用紙見本(素材の特殊紙、化成品を持参)

3、実績見本(当社で作った過去の完成品)

の3種類だ。

 担当者様が判断しやすいように見本持参はプラスαの営業活動である。

期末棚卸はありのままに

 期末棚卸で企業は簡単に利益操作できる。期末の棚卸を増やすことでいくらでもその年の決算利益を増やすことができる。

 例えば

1、1億円棚卸を増やせば、当期の製造原価が1億円減る→当期の経常利益が1億円増える。

2、棚卸で当期増えた利益1億円は、翌期の経費になる。翌期の経費が1億円増えるから→翌期の利益は1億円減る。

3、棚卸を増やすことは損失の先送りに過ぎない。

4、結論  毎年ありのままに棚卸する―のが1番効率のいい経営である。

6/28(土)はトリプルブッキング

  1. 八千代市で開かれるシャンソン歌手のショー
  2. 國學院大學の展望食堂での高校同窓会
  3. 神保町の出版クラブホールで開かれる大学の学部同窓会

3つも重なった。困った。何処に行こうか。

 日頃土日は予定がなく1人会社に出てアンパンを食べながら新聞4紙を読んでいる。5時間ほどつぶれる。これはこれで快適な時間だが、行こうと思っている予定が3つも重なるとは困った。

 コロナ終息、初夏。会合は一斉に始まった。岐路に立つと私は難局に強い。

 ここはすっぱりシャンソン演奏会に行くとしよう。理由は切符(5,000円)を買っちゃってあるから。

背広はやはり合わない

 5/14(水)静岡市で開かれた京都・東福寺の開山であるある聖一国師(1202ー1280)顕彰会の懇親会に出た。静岡出身の国師を顕彰する会は毎年100人ほど集めて開かれている。今年は料理の旨い中島屋グランドホテルだ。

 正式な会のため私は新調した夏用背広を着て行ったがどうも上着が邪魔だ。翌15日は気温24度、結局上着を持って移動した。ちっとも楽しくない。やはり薄い袖なしジャンパーがいい。

 私は父親譲りでモノを持つのが嫌いだ。新幹線でどんなに遠方に旅行するときも手ぶらだ。下着はホテルで自分で洗う。高価な背広でも上着は邪魔な荷物でしかない。結論としては懇親会は軽く見られても袖なしジャンパーで通そう。

 ゆったりとした身なりでフラフラ歩き回れればそれだけで私は仕合せなのだ。

進学した子供に祝金

 王子の鈴木崇さんの長男が中学に進学した。喜びのあまり「進学祝金」が欲しいと言ってきた。

 王耕の就業規則では①小学校 ②中学校の進学時に祝金1万円を出す。③高校は2万円を出すことになっている。ところが父母から祝金申請が今まで小学入学時だけしか来ないため実際には小学入学祝金しか支給していなかった。

 5/9の役員会で中・高入学祝金の漏れない支給のため父母が入学時に自分で全員メールすることになった。その第1弾が鈴木さんの全員メールだ。

  祝事はそうめったにあるものではない。まして子供の進学は未来がある。拍手で1万円を送ろう

「文章を紡(つむ)ぐ」表現にウンザリ

 最近所々で「文章を紡ぐ」という表現を見ることが多くなった。作文者の自己陶酔的言い回しに私はウンザリしている。「文章を書く」と言えばいいのだ。

 「良い文章とは分かり易い文章である」と私は思っている。人には文章の上手い人と下手な人がいる。歌が上手いか音痴かの違いと同じ話だ。作文の上手い人を特別上等な人間と言わんばかりの「紡ぐ」には辟易している。

 しかも文章は教育で上手くなれる代物なのだ。歌は教育しても上達しない。

 私自身60歳まで文章が書けなかった。そこでたどり着いた結論は

①良い文章とは分かり易い文章を言う。

②結論―理由―事例の順で書く。

この2つを守るだけで分かり易い文章になる。読んでくれる人を思い浮かべて「どう書けば分かってもらえるだろうか」を考え続ければいいのだ。

 「どう書けば分かってもらえるだろうか」を考えるだけで楽しいひと時になる。

八百屋で買った沢庵が旨い

 品川区の北品川本通り商店街の八百屋やお福で買った沢庵だ。沢庵というと安い漬物の代表格だが、これがなかなか旨い。

 こんなに旨い漬物を軽く見ていた。握り飯を大きな海苔で包んで沢庵を摘まみながら食べる。これほど優雅な食事はない。1本240円の沢庵の大根の産地は新潟県。

 私は大根の漬物を安直なおかずとして甘く見ていた。しかし塩分控えめなら何の漬物でもいい。秋田県のいぶりがっこなどはいい食材だ。

 ネット通販に比べ値段は10分の1.地元商店街で買うとはるかに安い。

通勤着はジャンパーがいい

 背広は持っているがほとんど着ない。冬はジャンパー、夏はモノがいっぱい入るポケットの付いたユルユルのチョッキ状の袖なしのジャンパーを着ている。下には白のYシャツ。夏は半そで、冬は長そでだ。

 なんとも威厳のない出で立ちだが、本人は「肩が凝らない楽なのが1番」とうそぶいている。背中に重いものを背負っているような身だしなみは御免だ。銀行の懇親会でジャンパー姿を白い目で見られたことも何度かある。

 昨年(2014)日暮里の生地問屋街で型紙(1万円)をとって半袖ジャンパーを2着(6万円)作った。型紙に取ったのは大井町のイトーヨーカド―で1着5千円で買ったものだ。

 できたジャンパーはペラペラで1着の縫製代が3万円とはかなり割高な印象を持ったが、楽な通勤のためなら惜しくはない。毎日元気に着用している。

分断は不適切言葉

 最近の論調で「分断」という言葉がよく使われる。Aという意見があればそれに真っ向から反対するBという意見が有るのは当然である。それを「AとBで国民が分断されている」という表現になる。

 これはおかしい。意見の対立はあってしかるものだ。それを「世論を分断するものである」と決めつけると評論家が対立ばかり煽っている構図しか見えない。

 百家争鳴の中で「あれもある。これもある」という意見があるというのが分かればいい。それを一方の旗頭のように分断の象徴のように扱われたら意見を述べた人も迷惑だろう。

 アメリカの選挙で共和党と民主党員がいるのは当然のことで、アメリカが分断されている訳ではない。一旦選挙で勝敗が決まったら勝者の決断ですべてが実行される。それがルールである。分断などという言葉が入る余地はない。

文章書きたくて仕方が無い

 人間には3種ある。①絵を描きたい人、②音楽をやりたい人、③文章を書きたい人。人はやむに已まれずそれぞれのことをやり出すのだ。

 私は駄文を書いていれば心の平安は保たれる。1日の私の仕事はブログを書くことだ。それが終わればあとは私の義務的仕事は何もない。1日に社員8人ほどにスマホを掛けてと雑談を交わす。相手をくさしているのか持ち上げているのか分からない会話だ。喋っていると楽しいからスマホを掛けているだけだ。

 もしブログを書く動作が無かったら私は虚脱状態になってしまうだろう。ブログの中味は数字と固有名詞を必ず入れることを建前にしている。抽象的内容では読者に分かってもらえないからだ。

 「昨年2024年の倒産件数は前年を大幅に超えた」ではよく分からない。パソコンで検索して「2024年の企業倒産は10,070件となった。 前年度2023年8,881件を13.4%と大きく上回った」と数字を入れる。

 読者に「分かり易い文章だ」と思ってもらえれば私は満足だからだ。

食料品は最大商品

 商売をするのに何を扱えばいいか。食料品だ。片っ端から人間は食べて消費していく。ドンドン供給しないと足りなくなる。このサイクルには最多量の物が動く。この大きな流れにどう携わって行くか。商売発想の出発点だ。

 段ボール箱の消費はここ数年マイナスが続き業界は低迷している。食料品の値上げが続いているからモノの動きが鈍ってきた。それに伴って段ボール箱の消費も落ちてきている。

 理由がハッキリしているから気が楽だ。その積りで業界を眺めていると「いつ回復するか」までが予想できる。じっくり腰を落ち着けていればいいのだ。慌てる必要はない。

 発想の原点は食料品の比重の大きさである。食料品と関連付けて自らが扱っている商品の動向を占っていけばいいのだ。①食料品と印刷物、②食料品と段ボール箱。と見て行けば1つ1つの問題の回答は出やすい。

 例えば文房具と印刷物の関連はあれこれ考える必要はない。態勢に影響はないのだ。思考の外である。考えなければいいのだ。

王子段ボール㈱発展のかたち

 1、買収を繰り返す 2、全国に広大な拠点をもって生産量を増やす―の2つだ。

 1の代表例がレンゴー㈱は過去15年で25社を買収してきた。これに続くのが㈱トーモクの4社だがそれ以下の大手、中堅会社はせいぜい1,2社の買収止まりだ。

 2の代表例が王子コンテナー㈱で全国に26の段ボール工場をもって拠点ごとの生産量を増やしている。さすが日本一の大地主・王子製紙㈱を親会社に持っているだけのことはある。

 では王子段ボール㈱はどの道を目指すか。結論を言えば、買収はしない。東京都足立区新田2-16-3の1,260㎡の本社工場1カ所でやって行く。

 ここでの生産量は段ボールシート面積にして5万㎡/日が限界だが、全国の外注さん(2025.5月現在150社)があふれた分を引き受けてくれる。

 売上は4月が5,286万円だった。生産した段ボールシート面積は2.2万㎡/日。生産キャパシティは5万㎡/日だからまだ2.3倍の売上にして月12,120万円の生産能力が有る。まだまだである。

 大企業の1、2に当てはまらない第3の道を行くつもりだ。

影響ない銀行の再編

 県境を越えての銀行の再編がニュース紙上でにぎわしているが実際の所、我々中小企業とあまり関係ない。あくまでお金を貸してくれるかどうかの問題で、個別具体的な問題でしか感想は述べられない。

 1千万円の融資が直前でキャンセルになれば企業側は恨み骨髄だ。そんな思い出が途切れ途切れで中小企業にはトラウマのように残っている。

 14年前段ボール製箱会社買収で4,000万円必要になった。この時みずほ銀行五反田支店に融資をお願いしたら800万円を保証協会に払うように言ってきた。金利の上乗せ分だ。

 結局お支払いしたがこの時800万円は担保も十分にあり支払う必要はなかった。他行に頼む手はあった。銀行とは少しでも利息を多くとる商売だ。油断も隙もあったものではない。1点も気を抜いては付け込まれる。

 みずほとは耕文社が港区三田に本社があった時からの付き合いだ。前身は勧業銀行三田支店→第一勧業→みずほと変遷した。今もみずほ五反田支店には決済をお願いしている。

±30%業績の上下は気にしない

 「前年比30%利益が減った」という決算結果が出ても私は屁でもない。これも30歳から引き継いで2代目社長を47年をやっているからだろう。

 経済新聞に「大幅減益-30%」などと出ていても「それがどうした」と思うだけだ。長期的には何ら影響はない。

 問題は大きな流れだ。何もしないで自滅の道を行くのは恐ろしい。みすみす分かって居ながら滅亡へ進むのは嫌だ。ではどうすべきか。

 結論を言えば「新聞を読む」ことだ。私は新聞が好きだ。ベタ記事の小さなニュースも見逃さない。それで大きな流れを感知することがある。

 先日亡くなったローマ教皇がゼレンスキィ・ウクライナ大統領に1年ほど前「ロシアに白旗を掲げよ」と言った。国民の命を守るには最善の道かもしれない。ここからの判断は当事者がすることだ。

 新聞を読んでいれば判断材料はそろう。あとは個人で方向を決断するだけだ。

前金のお客様は神様です

 かつて演歌歌手の三波春夫が舞台の真ん中で両手を広げて言った。「お客様は神様でございます」。これを私なりに解釈すると(入場料を前金で払ってくれた)お客様は神様ですーとなる。

 過去、手形の支払いで何度焦げ付きが発生したことだろうか。40万円、250万円、800万円。その度にびっくりして「手形の回収は慎重に」と叫んできたが、仕事が欲しいからついつい手形の支払いを受けちゃう。そして焦げ付きである。

 最近になって紙の手形廃止の動きが出てきて電債化が進んできたたが、これも支払い先延ばしに変わりない。現在、王耕では〆後90日以上の現金化支払いは受けないことにしている。おかげで毎月の手形残は200万円を切ってきた。昔は2,600万円ほどあった。

 最近、王は前金が増えている。「段ボール箱の代金なんざ前金で払ってもらいなさい」と私は言っている。

 焦げ付きはみるみる減少してきた。帝国データバンクによる760円のお客様信用度の簡易データ出力も頻繁にやられるようになった。データバンクの日報を読むのも1日のルーチンになってきている。

 これを1連の与信管理というが、これこそが営業の基本技術となるものである。前金による与信管理は痛快だ。

長崎は魅力ある県

 日本最多の1479の島を持つ長崎県は魅力的な県だ。私は長崎というと夢が広がる。ではどこで夢見るのか。東京駅の八重洲口北側にある長崎県アンテナショップでである。

 ごちゃごちゃ置いてある県産品を眺めていると「こんなものがあるのか」と感心する。県産の「そのぎ茶」は知らなかった。濃くて旨い。

 また私はカステラが好きだ。切れ端を集めたものを安いから買って食べると旨い。カステラの味が製造元によって微妙に違うのがまたいい。

 ランチに出しているサバのづけ丼は見た目は貧相だが味がいい。飲み放題のアゴの出しつゆを飲みながらご飯を頂く。

 50年前、字の上手かった母が長崎県選出の自民党代議士の郵送物の封筒の宛名書きをしていたことがある。相当年上の代議士の奥さんとは表千家のお茶仲間だった。当時は封筒書きをさせてもらうだけで名誉のことだった。その時は長崎県がこれほど面白い県とは知らなかった。

 アンテナショップのランチを食べるカウンターは「なんでこんな座りにくい椅子を並べてあるのか」。腰掛けると横に滑りそうな椅子だ。「こんな椅子捨てちまえ」。ブーブー言いながら食事をしている。

近いことが1番効率的

 当社は印刷会社が品川区、段ボール製箱会社が足立区にある。これほど効率のいい立地はない。この条件を生かして生産性を更に高めることは可能だ。

 ➀の労働力の確保 ②運搬費用で無駄な支出がない。この2点に絞るだけでそれぞれ5点ずつのアイデアが湧いてくる。

➀の労働力でも

イ、社員の他60歳を過ぎた契約社員 

ロ、時間で多様な勤務を希望するアルバイト・パート・内職などの区分別の採用を意識してやる。

②の運搬の合理化は可能だ。ただ私たちが王耕の強味を意識しないでいると何もアイデアは浮かばない。近ければガソリンの消費が少なくて済む。ここから出発して新たな効率UPは可能だろう。 

例えば現在6台ある営業の軽ダイハツハイジェット車を8台に増やす。

愛好家の発表会は生活の張

 中央線荻窪駅から歩いて10分の住宅街にあるミニコンサートホールに4/20行った。折りたたみいすが100ほどありグランドピアノの横で演者がフラメンコギターを弾いたり歌曲を歌ったりする会だ。

 出演者は皆素人だが向上心は人一倍だ。会に出ると後の反省が物凄い。「高音の伸ばし方が今一だった。次の課題だ」と意気盛んである。

 私は中央線文化圏という言葉をよく使う。育ちが世田谷、目黒だったせいか中野、杉並、練馬には別な文化圏があるように感じていた。その1つの例がこのホールだ。

 50代の女大家がホールを作って愛好家の集まる場所にしている。入場無料。1時間半の演奏はカラオケと同じだが、それをちょっと高級にした感じだ。単なる趣味で作ったホールか。私には到底できそうにない出費だ。

人間は2種類ある

 簡単に言えば①人をマネジメントしたい人 ②専業で1人でコツコツやって行きたい人―の2つである。比率で行けば➀が1だと②が5の割合だ。

 私が➀の部類に属するから皆➀かそれに近い人間だと思ってしまう。「君に将来マネジメント的仕事をやってもらいたい」というと2人から2日内に退職届が出てきた。

 これには参った。②の人がいかに多いか、②の人を尊重しないと会社は成立しない。ではどうするか。

 本人の意思を確認することだ。直近の上司に第1声で出たことを尊重する。それを説得で折り曲げないようにする。私が介入しない。

株式会社は(株)で良い

 私は株式会社とは書かない。㈱と書く。社名を強調するには㈱の方が分かりやすいからだ。会社の玄関の看板にも㈱耕文社と書体メーカー・モリサワの「Rゴジ」の小さな看板にしてある。王子段ボール㈱も同様の書体である。文字は分かり易ければいいのだ。正確に伝われば合格である。

 よく老舗の和食店や洋食店の店名で何と書いてあるのか分からないのがある。お客様に来てもらわなければ商売がスタートしないはずなのにまず入口で✖である。

 耕文社は1963年に設立されたときに父が世田谷区等々力の書家に書いてもらったものだ。隷書体で決して読みにくいものではなかったが、2022にモリサワ書体に切換えた。

 法人名以外の事業名でも共済(共済組合)、健保(健康保険組合)、生協(生活協同組合)などは略称だと分からないのでフルネームで表現した方がいい。ただ㈱と(有)有限会社は簡略を徹底すべきだ。

エネルギー多消費型は嫌い

 大阪万博で新機軸製品の「空飛ぶ自動車」が出るという。「なんで自動車が空を飛ぶ必要があるのか」と思ってしまう。

 昔、手塚治虫の漫画に自動車が空中を飛び交っている未来図があった。これはこれで楽しい空想の世界だったが、実際に1トンもあろう鋼鉄製の自動車を個人の趣味で空を飛ばす必要があるのか疑問だ。

 私はエネルギーを最小限に使う乗り物が好きだ。バス、電車のたぐいだ。1人当たりの移動エネルギーは乗車人数で割るとかなり低くなる。人間は自然の中で最小限のエネルギーを使って生きて行けばいいのだ。

 最近の車は個人の趣味を反映させて大型化している。なんでこんな大きな車で移動しなければいけないのか。20年前、ボロボロのスズキの軽トラックの助手席に乗った時、その乗り心地の良さに感動したことがある。

 炭を燃やして暖をとり、網戸で風を通して涼をとればいい。私の最終的理想の生活は「起きて半畳、寝て1畳」である。広い豪邸を見ると「掃除が大変だな」と思う。

 古くからの自然環境を残しながら人類が生きて行けば、人類絶滅の危機は更に先に延びるのではないか。

私は雑談の名人

 初対面の人と話を切り出すコツは簡単だ。

1、自分のことをしゃべる。(私は品川区の印刷業者です。年は77歳です)

2、自分のマイナス情報を話す。(印刷業界が「落ち目の三度笠」なので大変苦労しています。先月は社員が2人辞めました)

 これだけ言えば充分だ。相手はいくらでも話に乗ってくる。ポイントは本当のことを言うことだ。架空の話をしても話題が上滑りするだけだ。話しているうちにウソがバレてきたら信用を失う。

 そのうち相手も自身のマイナス情報を言ってくる。相手の弱みと見て、私はそこを突っ込むから話は盛り上がる。

 自身のことは一切語らない人に遭遇する。話題と言えば他人のことばかり。「○○さんは今癌にかかって大変だそうですよ」。こんなくだらない奴からは一刻も早く離れることだ。

 立食懇親会の時は孤独に立っている人が多い。「あなたのお仕事はナーニ。私は品川区の印刷業者」と声を掛ければ100発100中。笑顔で全員が話に乗ってくる。

 昔からの知り合いと話をしても新しい情報はゼロだ。面白くない。初対面の人こそ興味を持って臨める。

健康保険使える鍼灸接骨院

 左足の付け根の内側が痛くてまともに歩けない。ヨチヨチ歩きをここ3年ほど続けている。どこに行っても壁にへばりつく様に隅っこを歩いている。

 「いずれ回復するだろう」と思ってなるべく歩くようにしているが一向に良くならない。

 「接骨院がいいだろう」と思い五反田の院の戸を叩いてみるが、どうも集金を優先しているようで患部の説明をしてくれない。症状の推測もない、触診もやろうとしない。

 「これは駄目だ」と思い会社近くの鍼灸整骨院に行った。驚いたことに➀予約なし到着順の診察 ②健康保険適用 ③初めての私に院長が付きっきりで触診してくれた。これにはありがたいと思った。

 診断では「左足の付け根の筋肉が固くなっている。これを右足の付け根ぐらいまで柔らかくしないといけない」。クタクタになって院を出た。「ここに通えば少しは良くなりそうだ」希望を持てた。

 鍼灸院の名前はあみ鍼灸整骨院。

立食いそばは小諸そば

 4/8 五反田の小諸そばでもりソバと親子丼の「満腹セット」820円を食べた。実に旨い。つゆはちょうどいい辛さである、ネギは入れ放題、ソバはいい味だ。親子丼の鶏肉と卵は結構量がある。

 セット物にしては豪華な組み合わせだ。遅い仕合せな昼食だった。

 私は「立ち食いは小諸が1番」と思っている。他の立ち食いには入らない。

 静岡に行くと「戸隠そば」に入る。駅ビルと市役所前の店によく行く。ここで「ネギ多め」と注文する。「もりソバでこういう楽しみ方があったのか」と思う。ともかく東京で食べているもりソバとまるで違うのだ。そばが「つるっ」としてつゆは文句なしに旨い。静岡に行けば必ず2回戸隠のもりそばを食べる。

 小諸、戸隠と長野県の地名だが、現地で食べて旨いと思ったことはない。

 東京でもりの旨いのは1、神田のまつや 2、浜松町の更科だ。蕎麦屋に新しく入ったなら、まずもりで味見している。

固定電話1千万件割れ

 1990年代後半には6千万件あった固定電話が今年2025年度末には1千万件を切るという。時代の流れではあるが私自身スマホの恩恵をかなり受けている。

 王耕の特徴は「スピード応対」である。

スピード応対の中味は

  1. 返電は1分内
  2. 見積りは当日中
  3. 見本提出は翌日中

中でも重要なのが1の「返電は1分内」である。お客様との直の会話が1分内に実現すれば話は早い。

 「段ボール箱100枚を明日中に本社に持って来てくれ」「承知しました。図面は2時間内にメールします。料金は2.8万円です。ありがとうございました」。こんな調子で商談は2分で終わる。

 王耕ではすべての連絡はスマホでやる。名刺にはスマホ番号と顔写真がデカデカと載っている。電話交換手は居ない。社員に電話取次の仕事はない。直接本人同士で取引を完了する。だから会社は儲かるのだ。

 私の携帯電話の歴史はいずれも会社で実施だ

61歳 初めて携帯を持つ

71歳 ガラケーをスマホに交換

77歳 第2世代のiphon seに交換

 「通信手段の変遷にうまく乗ってきた」と我ながら思っている。

 「最盛期の1962年18万人いた暴力団員が1万人を切った」というニュースと同様に、固定電話1千万件割れなどは私にとってどうでもいいニュースだ。

長瀞で鮎の塩焼き食べた

 4/5 埼玉県熊谷駅から秩父鉄道で長瀞に行った。私は長瀞が好きだ。こじんまりとした観光地で北の山に登れば宝登山神社、南は渓谷の長瀞岩畳だ。

 6年前神社の前の広場で「小遣い稼ぎでやっている」と言うお婆さんがドラム缶に炭を入れて鮎を焼いていた。横に座り込んで40分ほど話し込んだ。この間私が来客の邪魔をしていたのか1本も売れなかった。

 私は1本(500円)だけ買って美味しく食べた。「なんであの時4本買って好きなだけ食べなかったのか。カネを惜しんで婆さんの売上に貢献しなかったのか」と長い間悔やんでいた。

 今回は足が悪いために山には登らず南側の渓谷に行く途中の食堂で鮎3本食べた。観光案内所に行って「神社の前で今日はお婆さんが鮎を焼いていないか」聞いたけど「分からない」という。時が過ぎれば状況も変わる。

 6年前は「鮎を焼いていると嬉しい」という婆さんとの会話が楽しかった。その思い出だけで充分と思うべきかもしれない。

 長瀞は焼きだけの加工業者の集まりだ。滋賀・琵琶湖、岐阜、高知・四万十川、宮崎など全国から鮎を仕入れて食堂で出したり、甘辛に煮てパック販売している。

会社を買う楽しみ

 「オフセット印刷業だけでは未来はない」と思い出したのは今から30年前の47歳の時だ。かといって次にやることは分からない。ともかく銀行、M&A仲介会社に「包装資材の製造会社に売物がないか」注文を出した。

 最初に来た物件は地銀紹介の静岡県の段ボールシートメーカーだった。早速現地に行って工場の周りを歩いた。平屋の屋根の高さが10㍍ほどの大きな工場に「自分には手に負えない」と思った。その後30カ所ほど物件を見て回った。

 検分の手口は「紹介を受けて2日内に現地で外観を見る」だ。これが結構面白い。工場の壁の汚れ具合からその会社の歴史を読み取れたり、通勤交通手段で実際に歩いて行く。

 王子段ボール㈱は13年前に買った会社で黒字に持って行くためにえらい苦労をした。売り物件紹介は相変わらずボチボチ来ている。77歳だが売り物件1周外観観察を再開しようと思う。

高層階の揺れは不気味だった

 35年前、新宿西口の高層ビルの上まで登り階段を1階ずつ降りる飛び込み営業をやっていたとき地震があった。

32階に居たが床がゆっくりと2㍍ぐらい水平に動いている。初めはよく分からなかったが若い女子社員がエレベータ横の太い柱にしがみついているのを見て「これは大きな地震だ」と分かった。俄かに恐怖に包まれ一刻も早く1階に下りた。長周期地震の初体験だった。

 考えられるのは①高層がポキット折れる ②下層階が崩れる―の状況だ。今回のミャンマー地震で高層階の住民は住めなくなったという。

 当社の経理監査をしている西沢先生は3年前に区分所有で得た高層階の部屋を売って低層階に引越しした。流石先見の明をお持ちだ。

 私の住んでいる東京オリンピック(1960年)に立ったボロマンションは鉄筋コンクリート7階建てだ。私はその7階に住んでいる。部屋はゴミ屋敷だが窓が大きく快適だ。地震が来たら分厚い鉄筋コンクリート壁に身を任せていればいい。

「首相は1回やれば充分だ。

(自民党)幹事長は何回やってもいい」と言ったのは田中角栄元首相だ。あの田中先生にして首相は1回で充分らしい。

 これを聞いて私は「なるほど」と思った。やはり拘束される時間の量が違うからだろう。特に議会・委員会に縛られる時間は大変な量だ。

 中小企業の社長業の魅力の1位は時間が自由になることだ。2位金持ちになれる。3位決め事を自分で決められるーなど魅力満載だが、やはり何といっても1位の時間が自由になるーが最大の魅力だろう。

 私の場合は

6:00 出勤   誰もいない事務所で、おにぎり、菓子パン、牛乳で朝飯。新聞を4紙(毎日、日刊工業、日経、日経MJ)読む。社員とキャッチボールしてフォーマットづくりをしている書類は赤字を入れて返球する。

12:00 外出   神田駅・大井町駅近辺で1人昼食

この間 散髪、喫茶、会合参加

16:00 王管理課幡野早織さんに電話を入れ

本日の目標  1、段ボール発注㎡数=1.8万㎡

       2、受注件数=60件

        3、新版件数=14件

達成度合いを聞く。大体1-3の数値は連日クリアー。

16:30 帰宅

 毎日スマホで社員8人と長時間会話 これが結構面白い。

将来楽しみな日刊工業新聞

 日刊工業新聞を購読して30年になる。昔、大日本印刷市谷工場長をされた山辺巌先生(2015に90歳で死去)に経営指導を受けていた時「日刊工業ぐらい読まないとだめだよ」と言われたのが購読のきっかけだった。

 製造業者を主要購読者として個別具体的ニュースが大量に載っている。毎日32ページの紙面は読むのが億劫になることもあるが、注目すべきニュースを見つけ出すこともある。日刊の記者は日本経済新聞の記者の3倍の行数を毎日書いているのではないか。

 地味な業界紙がじわじわ力をつけて来て発行部数でトップを交代することもある。

 最近はマツダ自動車の動きが面白い。トヨタ、ホンダに似た新車をどんどん発売している。マークを見ないとどっちの車か分からない。この臆面もなく他社に似た車を出す姿勢に感心している。

 私はいいことだと思う。損益さえバランスさせていれば3番、4番手が車体デザインを流用して上に這い上がるチャンスである。

劇場型スーパー

 命名の仕方で新しい形をすべて表現できることがある。表題が1例だ。日経MJ(3/24)に載っていた東急ストアの新しい売場の形だ。

 ➀外食より安い昼食構成 ②お魚相談員を置く―などが劇場型の具体例だが。「劇場型」という言葉をぶつけるだけでその職場の店員から思いもしないアイデアが出てくるだろう。

 スーパー、コンビニは私たちにとって生活に欠かせないスペースになっている。行ってみたら新しい工夫がされていたら客は喜ぶだろう。価格競争を超えて高い商品を買うだろう。

 「劇場型」は印刷・段ボール受注でも応用できる。私の得意の流用で1工夫加えた劇場型営業を開発してみよう。

吉野家の貝の味噌汁が好物

 シジミと浅利でいずれも180円。貝料理はなかなか食べられないから私は毎回この2つを注文する。

 シジミはこれ以上小さいのはないだろうと思う稚貝を1つ1つ箸でつまんで食べる。天から授かった貴重な食糧だ。1粒たりとも無駄にはできない。食べるのに面倒な所がいい。

 吉野家は王子段ボールに行くバス乗り場のある赤羽駅東口店ばかりに行く。メニューはどこの店も同じなのに不思議なものだ。

倒れているのか、寝ているのか

 3/26 検査結果を聞きに高輪病院に行ったら白人の老人がエントランスの壁際で倒れていた。奥さんが横でオロオロしていた。太った看護師が飛び出してきて大声で言った言葉だ。

 「倒れているのですか、寝ているのですか」

 私は横で見ていて「実に適切な問い掛けだ」と思った。私は立っているのが億劫になると目立たない所で床に寝てしまうことがある。見付けた人が「大丈夫ですか」と言ってきたら「ウルセイナ、あっち行け」。

 白人がどっちの理由で床に寝ているのか私には分からなかった。まずそれを確かめなくてはいけない。看護師の問いかけは適切だった。相手は白人老夫婦だから「言葉が通じないだろう」と思いながら私はニヤニヤしながら通り過ぎた。

 MRI 検査結果では「腰と背骨は異常なし。歩行困難の原因は分からない」と40代の整形外科医は言う。「このやぶが。見当違いのMRI検査などやりやがって」と思ったが私はグッとこらえて診察室を出た。

Yシャツは万能衣料

 白のY シャツを着続けている。スーパーに買い物に、休日も出勤日も。2日着て洗濯機に放り込む。2カ所窓が開いた室内干しでハンガーに掛けておけば1日で乾く。アイロンはかけない。クリーニングに出すなどはもっての外。

 高齢者は「清潔」だけをアピールしていればいい。Yシャツは襟があるので上着の襟が汚れない。

 8年前に御徒町駅北口前にある吉池7Fのユザワヤで作った。採寸してあつらえて1着5,000円と安かったからだ。

 ユザワヤは青森県の縫製会社に頼んでいる。何よりも縫製がしっかりしているのがありがたい。洗濯機でいくら洗っても糸がほずれない。この安心感がなんともいい気分だ。

 長袖8枚、半袖10枚ある。特に夏の半袖は大きめに作ってあるから快適だ。下着は着ない。わきの下をすりぬける風は極楽の余り風だ。

 ユザワヤの弱点は採寸票がアナログなのだ。いちいち複写紙に手書きしている。過去のデータもなかなか出てこない。紙の束をひっくり返して探しているのを見るとイライラしてくる。縫製が良いのに比べたらアナログ管理などは些末なことである。

紙パックトマトジュースで朝活

 地方のビジネスホテルの楽しみは朝食で最初に飲むコップ1杯のトマトジュースだ。ゴクゴク行くと胃や腸が洗われる思いだ。それからパンに豆類を煮たサラダ、コーンスープの順だ。

 最近の発見はスーパーで買う900㎖紙パック入りのカゴメのトマトジュースがとてもいい。ホテルと同じだ。以前はペットボトル入りを買っていたがこちらは紙パックと中身は同じだろうがどうも味が重い気がしていた。

 私は2025.1.1以来体質に合わない酒は止めた。飲酒に伴う後遺症の情緒不安定・自己嫌悪に陥ることがなくなった。平常心でいられるうえに紙パック入りトマトジュースで胃と腸が洗浄されれば体調は悪いはずはない。

 試しに紙パック入りイオン製のリンゴジュースを買った。旨くない。ダメだ。

 リンゴは寿高原食品の「しぼりっぱなし」紙パック入り1000mlがいい。ジュースは濃過ぎるきらいはあるがこちらは純正リンゴジュースだ。

初めてMRI撮影受けた

 ここ2年左足の付け根に力が入らなくてヨチヨチ歩きをしている。歩いてさえいればいずれ回復するだろうと見込んでいたがダメだ。港区の近くの東京高輪病院の整形外科を受診したらMRI検査となった。

 15分ほどの腰の撮影中は音がすごい。ガタガタ、シューシュー、ゴトンゴトン。3種の音が交代で鳴り響いた。脳血管障害を恐れている私はこれまでCTスキャン検査は7回ほど受けているがMRI撮影は初めてだ。

 父は脳梗塞で88歳、母方の祖父は脳溢血で60歳で死んでいる。

 3年前呼吸困難になって同病院に3日間入院した。診断名は心不全。幸い担当してくれたのが山本副院長で見るからに実直そうな人で言う通りの薬を飲んでいたらすべての数値が改善した。

 そして次が歩行困難。高齢者は予想もしない不調が次々に発生する。

段ボールリサイクル率94%

 ➀使い古した段ボール箱は水に溶かして段ボール原紙にする。②段ボール原紙を3枚貼り合わせて巻き状シートを作る=原紙メーカー。③巻き状シート→平板シートにする=シートメーカー。④平板から箱を作る=ボックスメーカー。⑤古い箱の94%が原紙に再生される―というサイクルだ。

 しかも原紙は木から作られている。私たちはこのサイクルから資源の無駄遣いをしていない段ボール箱生産に誇りを持っている。

 2012.6にボックスメーカーとして段ボール業界に参入して13年。8年間は「どうやったら利益が出るか分からない」の連続だった。この間債務超過額が1.5億円増えた。

 そして現在の結論が王は

➀箱だけ作っていればいい。

②全国の外注さんに2日内納品をやってもらうーだ。

 あとは首都圏の段ボール箱需要にお応えしていけばいい。2024.5.20決算日の年売上が5.9億円だった。

つけまつげは無い方がいい

 個人的趣味だが最近どうもつけまつげ化粧が気になる。やけに長いつけまつげを付けている女を見ると知性も何もない人間に見える。まるで宝塚の舞台に立っているようだ。

 マンガの影響だろうか①大きな目②目の中が十字に光っている③長いまつ毛―こんな女の子が可愛い見本になっている。世界陸上のスタートラインに並んだ8人の女アスリートが全員つけまつげを付けていたのには驚いた。

 日本橋の小綺麗な広い食堂ではたち位の目の周りが真っ黒なウエイトレスがいた。「君のポイントは目の化粧だね」というと「私、皆に『歌舞伎』と言われています」と。これには笑った。女同士冷酷な批評をし合うものだ。

 推しのステッカーを見ても少女のまつげは皆長い。浮世絵に出てくるような切れ長の目の美人は駄目なのだろうか。

 女プロ麻雀師の宮内こずえさんは好感を持たれているがつけまつげを付けているのかいないのか分からない。あの辺の化粧が穏当な所ではないか。

 77歳の老人が女の美を語っても傍から見れば「勝手にしろ」ということだろう。

売上の先行指標は受注件数

 王耕の売上が伸び悩んでいる。前年比で5%ほど下がっている。しかし、中間数字でいちいち落胆する必要はない。

 例えば王子段ボールの場合、1日の①受注件数(目標60件)②見本提出件数(〃 10件)③新版受注件数(〃 16件)目標を立てている。新版とは旧版の箱をやめて新しいサイズの段ボール箱を作ることだ。だからこれからの増刷はすべて新版になる。➀②③は月の売上の先行指標として毎日確認している。

 中でも1番重要なのが➀受注件数だ。②③が未達でも気を落とす必要はない。①受注件数さえ増えていれば未来はバラ色だ。今のところ①受注件数だけは連日増えている。段ボール箱10枚=請求値3,000円でもいい、1件に計算する。

 今は食料品の値上げで段ボール箱需要は全国的に落ちている。しかし需要が回復すれば3,000円しか買ってくれなかったお客様が3万円の発注をくださる可能性がある。ポイントは王を使っていればお客様は慣れている業者・王にリピート発注くださるのだ。

例え売上が5%下がっても動じる必要はない。①受注件数さえ増えていれば将来花開く可能性がある。私は管理課からの毎日の①②③の報告をニヤニヤしながら聞いている。

今が1番楽しい

 3/16前頭4の高安が横綱豊昇龍を破った金星インタビューで「35歳という年齢で今のお気持ちはどうですか」というアナウンサーに応えた時の言葉だ。軽々には出てこないこの言葉に私は座布団の上で正座しなおした。

 入門当時親元に帰りたがっていた高安が35歳にして穏やかな表情で「今が1番楽しい」と言ってくれた。ファンとしてこんなうれしいプレゼントはない。

 人生山あり谷ありである。高安もこれから艱難辛苦の状況に落ちることがあるかもしれない。しかし2025大阪場所で言った言葉は太い鉄の背骨になるだろう。 

 私も「今が1番楽しい」と言ってみたい。77歳にしてまだ無い。

雑色(ぞうしき)の善良な茶舗

 京浜急行・雑色駅前にある川田茶園で焼き海苔の入った大きな茶筒2,800円を買った。

 「最近のお茶の売行きはどうですか」と聞くと「昔は雑色に茶舗が6軒あったが今はうちだけになってしまった」と店の女将さん(70ぐらい)。

 「ペットボトルで売っている伊藤園が悪いのか」「いや、スーパーのせいだ。私たち小売店はどんどんなくなって行く」「店は暗いけど駅前にこんな老舗があると私は『ホッ』とする。続けて頂戴」。

 こんな会話をしていると店の奥から娘さん(45ぐらい)やら女将の亭主やらが「どんな客が来たのか」と顔を出す。そんな家族的雰囲気はいいものだ。

 海苔函代を払う段になって「紙箱はいらないということなので箱代150円を引きます」という。客が箱はいらないと言っても代金2,800円は取るべきだ。意外な申し出に「これじゃ儲からないな」と思ったが胸にあついものが流れた。

 雑色は蒲田駅の1つ先だ。私の家のある品川駅からだと結構遠いが「こういう店で買物がしたい。また来よう」と思った。

 私は濃いお茶を会社で急須で飲む。だからお茶の消費は早い。1㎏ずつ買っているお茶は3ヶ月でなくなる。

 中年の娘さんは「真空パックならいいが空気に触れるとお茶は酸化するから風味が無くなる。せいぜい200gずつぐらい買った方がいい」という。どおりで私のお茶は風味がない。

津波は物理の法則だ

 大きな地震があったら次は津波が来ると考えるべきだ。標高20㍍の所に駆け上る。この手順だけ実行すればいい。相手(地震、津波)は物理の法則で順番に動いているだけなのだから。

 20㍍駆け上る時は「これで財産は全部失くす」と思うべきだ。捨てるのだ。人命だけ助かれば100点満点だ。私は街中を歩いている時「津波が来たら何処のビルに逃げ込もうか」と周りを見渡している。

 東日本大震災から2025.3.11で14年。津波で押し流された家並みの当時の写真を見ても「津波が来れば当然だ」と思うだけだ。

 それよりも全国で失った人命1万5,900人は「何とかならなかったのか」と。相手は地震、津波と順番に来る物理現象なのだからむしろ死者を減らす対策は簡単なはずだ。

  1. 財産は全部捨てる
  2. 20㍍の所に駆け上がる

だけを日本国民が実行すれば命は助かる。命さえ助かればあとは何とかなる。

自力防衛の必要性高まる

 毎日新聞が主宰するアジア調査会60周年記念シンポジウムに参加した。パネリストは上川陽子前外相(72)、谷内正太郎元国家安全保障局長、ジェラルド・カーティス米コロンビア大名誉教授の3人。

 日本の立ち位置についてのそれぞれの明解な意見が述べられ面白い会であった。

 いずれも「法による秩序」の重要性を述べていた。上川前外相は国際司法裁判所など世界の法の監視機関を歴訪したという。「世界の法は概括的だがおよそ守られている。その下の各国の法になると途端に破られる頻度は高くなる。為政者の方針でコロコロ法令が変わる結果だ」とおっしゃっていた。独自に法についての検証している姿には驚いた。「上川さんは信念を持った政治家である」と私は思っている。

 今回の私のシンポジウム出席は上川さんの名刺をもらうのが目的だった。名詞手交時に「私は上川さんのファンです」と言ったが前外相の表情に変化はなかった。

 上川さん追っかけの私にとって「衆議院議員 上川陽子」の名刺は推しのステッカーを手に入れた気分だった。

採用はご近所から

 これからは新聞の折込広告で人材を採用したい。新聞折込広はついつい忘れてしまいがちだが、王耕の近所は多くの住宅があり優秀な人達が住んでいる。

 働く方は職場が近くだと通勤が楽だし家の用事もやり易い。近所にお住いの人に来てもらって上手く行ったという成功例を積上げて行きたい。

 王製函課では近所のアルバイト・長岡雄一さん(72)に来てもらっている。おかげで見本づくり担当の野地薫さん(61)は「生産効率は3倍になった」と笑顔だ。

 「リクナビだ、マイナビだ」と大手の求人誌を使うことばかり考える必要はない。新聞販売店にお願いして求人チラシを折込んでもらえばいい。費用は10分の1で済む。王耕は地域密着の企業なのだから。

文具女子博主催者は日販

 「文具好きが最高に楽しめる」をコンセプトに2017から始まった文具即売会が盛況だ。2024.12に横浜で開かれた文具博は174社が出展し、来場者は5.2万人と過去最高だった。

 3ヵ月ごとに全国で開かれている文具女子博は日本出版販売㈱の主催だ。出版物が激減する中で書籍の取次店だった日販が新たな商売を始めた。たくましいと思う。

 私も文具博に行けば自然嬉しくなってくる。100円ショップに行った時の感覚だ。「これは使えそうだ」と思うものを見つけたときは心が弾む。

 日販が文具博でどれだけ利益を上げられるか分からないが、新しいイベントをスタートさせたのは日販の功績だ。

日程管理は紙の薄い手帳

 ダイゴー㈱製の厚さ1mmにも満たないペラペラの手帳ですべての日程を管理している。ダイゴー製は使い始めて30年になる。①薄い②軽い③月単位で一覧できる―などの理由からで誠に便利だ。ページが50しかなく価格が680円では割高だが、そのようなことは全く問題にならない。

 一時は同社のビニール地の表紙を使っていたが今では軽い厚紙表紙に落ち着いている。

 ➀スマホ②ダイゴー手帳が左の上着ポケットに、右に③入歯④鍵の束。ズボンの左ポケットに⑤Suica⑥シルバーパス、右に⑦裸の札⑧小銭入れ。4つのポケットを探れば所持品をきちんと携帯しているかが確認できる。

 私はカバンを持たない。19年前に88歳で亡くなった父・渡辺昌夫はカバンを持っているのを見たことがない。いつもジャンバー姿の私と違ってオシャレでいつも両手は空だった。

 カバンを持たないのは父の遺伝だ。その分今の私の薄い手帳の役割は大きい。

天命が下りて人事を尽くす

 この言葉を言ったのは2/24、95歳で亡くなった弁護士の岡村勲さんだ。岡村さんは28年前、逆恨みした顧客に妻(当時67歳)を殺された。その時自分である犯罪被害者には何の権利もないことが分かり「全国犯罪被害者の会」を設立して被害者の権利確立・支援に奔走した。その時に言った言葉だ。

 「人事を尽くして天命を待つ」は中国の有名な諺で、全力を傾けてやり尽くしてあとは静かに結果を待つ―という意味だ。

 この1節を逆にした「天命が下りて人事を尽くす」という岡村さんの言葉に当時50代だった私は感銘を受けた。回り巡って自分に天命が下りることは決してゼロではない。その時「人事を尽くす」という覚悟を持てるかどうかだ。「天命だ」と思ったら生涯を賭けて天命実現に力を注ぐべきだ。

 岡村さんは犯罪被害者の権利獲得のために動いた。2000年施行の犯罪被害者保護法で司法の記録・謄写が初めて認められた。2008年には被害者が公判に参加できるようになった。「被害者は法廷で思いを述べただけでも救われることもある」と語っていた。

 岡村さんの成してきた業績は大きい。

不審な画面でPCが固まった

 知人からのメールを3/2開いたらMicrosoftの画面が出て右上の✖印をクリックしても消えない。

 困って画面に載っている救済連絡先の電話番号を掛けたらたどたどしい日本語のジェシカ・ウォークと名乗る若い女が出てきた。次にジェシカの上司のジャック・ウイリアムスなる男が出てきた。2人は写真入りの自己紹介の欄がありいずれも白人だった。ジャックは最終的に私の銀行カード内容を知りたがっているのでスマホを切った。

 「私のしゃべったことで余計な暗証番号を言わなかったか」と不安になった。

 翌日インターネット回線を保守しているジェイコムに問い合わせたら固まった画面の解除法を教えてくれた。「よくあること」と簡単に済まされない不安な1夜だった。

 不審メールに慣れる必要がある。解決法だけは自分の技術として習得しておく必要がある。

ラーメンの麺が入らない

 食べられない。残してしまうのだ。この食べ残しが10回ほど続いている。ラーメンは元々好きな食べ物ではなかった。今では汁は飲めるのだが麺はほとんど残す。

 池袋西口の小さな中華料理店「新珍味」は昔から通った店だ。ここでモヤシソバ(900円)ばかり食べていた。ところが2025.2月「久しぶりだ」と勇んで入ってみたが麺が入らない。汁とモヤシを食べて店を出た。

 「これは本格的なラーメンの麺忌避症だ。新珍味でダメなら今後ラーメンを注文するまい」。年のせいか理由は分からない。ともかくラーメン以外の食べ物を求めて町を彷徨(さまよ)えばいいのだ。

 ちなみに1世帯当たりラーメン消費額日本一は山形市の22,389円だ。2位は新潟市、3位は仙台市。麺が入らない私には関係ないデータである。

タカセのパンで一休み

 池袋東口、巣鴨地蔵通りの入口に大きな老舗のパン屋「タカセ」がある。ここの特徴は①安いことだ。主婦が1人で来てケーキ、菓子パン200円を食べながらコーヒー200円をすする姿はいいものだ。

 老女が気軽に休めるところは貴重だ。外に出て「タカセで休憩してくる」とスケジュールを立てれば外出の張合いも出てくる。老人は家に籠ってはいけません。自分から気分の赴くままに街中をフラフラすべきだ。

 4年前に96で亡くなった母は放浪癖があった。極端なマザコンであった私は母に似た老女がヨタヨタ街中を歩いている姿を見ると無条件で応援したくなる」。

企業理念が王耕最高の哲学

「自由な創造力、燃える挑戦心、協力し合う充実感で

お客様に喜んでもらえる、装資材と印刷物をつくって

社会に貢献する」

上記が王耕の最高哲学である企業理念だ。。

 「私達は何のために働くか」の答えが企業理念だ。この姿勢をもってマーケットに立ち向かい、良質の包装資材と印刷物を世に提供することで王耕の存在意義を高めていくのだ。

 王道を行くことで王耕社員の意識は高いモラルと規律ある行動を社会に示すことができる。

膨れ上がる耕営業報奨金額

 2025.2.20締めの耕営業部2月の報奨金額トップは4課の浅井慎太郎さんの1,043,690円だった。

 特に大きかったのが3か月ごとの「新規四半期報奨の990,690円」。これは獲った新規お客様からの売上の5%を支給するというもの。

 浅井さんは超大口のお客様から2024.11.21から2025.2.20の3ヶ月間に6品目計19,638,800円を売上たため、その5%の報奨額になった。従来の報奨額はせいぜい20万円ぐらいだった。

 優良お客様からの新規売上であれば1人で100万円超の報奨金は押しも押されぬ堂々たるものだ。

 王耕はスピード応対を会社特徴として全社員が動いている。スピード応対されればお客さまは喜んでくださる。

 浅井さんは11人の耕営業部員の中でも最もポイントを押さえたスピード応対をしている。大手のお客様ほど「有能な外注営業」と見てくださっている。ありがたいことである。

Pay Payより便利なSuica

 私はPay Payの支払方法が分からない。耕スマホアドバイザーの赤石稔さんに聞くと「Suicaの方が便利」という。

 理由は➀銀行口座の紐がついてないだけ気楽に使える。 ②無記名のSuicaが自由に使えれば現在2万円限度のカードを3枚持っていれば6万円使える。

 ③カードだからがさばらない。

 「なるほど」と思い、余分に持っているSuicaを更に無記名1枚携帯するとにした。限度4万円のSuicaで小銭が発生しないSuica決済ができる。 スマホですべてやろうと思ってはいけない。最善の便利な方法をその道の達人に教えてもらえばいい

着々と完了する宿題

 今、私の宿題は王耕社内報77号と毎日新聞OB作文集47号を37カ所に送ることだ。

 初めはモヤモヤ頭で「どこに送るか」定まらなかったが一旦表を作ると微改善を加えて行くうちに最終形までたどり着く。

 ポイントは「着手する」ことである。たたき台としての字づらが並べばそれが第1案として目に入るから「ア~でもない。コーでもない」と次の案に進むことができる。

 大変な作業として1週間引っかかっていたものが終わりが見えてきたのは快感だ。

私の大井三又地蔵尊

 品川区大井1-55-1の大井町駅から4分の3角路地にある三又地蔵尊は私にとって手軽な合掌の場所だ。道路向かいは夏目雅子主演映画の「時代屋の女房」の舞台だった所だ。地蔵尊は三角の角にありよく目立つ。

 線香を五束ほど焚いて合掌するとモウモウたる煙の中でとてもありがたい気持ちが湧いてくる。

 2/19は地蔵尊を管理している真言宗 来福寺 (品川区東大井3-13-1 )のおかみさんがレクサスで乗付けてお堂の清掃をした。私は堂前のベンチに腰掛けてそれを眺めていた。

 宗教の場所は整理整頓が行き届いていなければいけない。清潔な仏国土が再現されなければいけない。そこで私は心穏やかに手を合わせる。

 ここに手を合わせに来るとすべて上手く行くような気になる。

売れない商工中金株

 商工中金民営化を進めている財務省は2回目の入札をしたが総株数の3%しか売れなかった。商工中金法によれば株主資格を中小企業団体に制限しているため入札団体が集まらなかった。財務省も売却益を当てにしており知恵を絞って全株売却に持って行くーという。

 7年前、王は中金大森支店の融資1.5億円で新しい製函機を買えた。お世話になってきた中金が民営化して中小企業支援に本腰を入れるようになることを望む。

 ただし王耕は現在、金融機関からの借入はゼロだから中金の去就も関係ないと言えば関係ない。

三井ホールの広い通路に感心した

 ダイヤモンド社主催の講演会が2/17大手町三井ホールで開かれた。「シン日本流経営」の聴講は早々に切り上げたが、初めて入った三井ホールの設計の良さに感心した。

 通路が広いのだ。幅8㍍はあろうかと思われる通路がありホール全体の格調を高めている。通路は余分なスペースのようだがいい雰囲気を醸し出している。便所に行くのも大変だ。不自由な足を引きずってトボトボ行かねばならない。

 建物設計で通路は重要だ。日頃使うことのないスペースだがその建築物のコンセプト(概念)を表現する最重要項目だ。

 同じ建物に三井物産が入っている。働く社員にとってはこの余裕はマイナスに働くのではないか。社員はぎゅうぎゅう詰めのスペースで働かせるべきだ。廊下が広いのは来客に対してのみプラスに働く。

AI言葉は使用禁止

 AI=人工知能Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略称。といっても何のことだか分からない。生産をAI化したーといっても分からない。分野が広すぎる。

 「生産工程中に不良が出たら赤ランプが点くようにした」と言えば分かる。これは検査を自動化したことだ。

 簡単にAI化と言うのは禁止だ。生産効率を5倍にしたーとか何を目的としたかを明示する必要がある。すべて日本語で表現してもらうようにしている。日本語で表現されたことが確実に実行されるなら確実な検査・効率UPの体制ができたとみるべきだ。検査・効率UPがコンプピュータで動くかどうかは次の問題だ。

 こうなると機能を作るのはプログラマーではなく現場の作業者だ。作業者が検査・効率UP 法を決め、動かすことになる。とても現実的なシステム作りで、これなら私にも理解できる。

 「AI化した」で我々を抽象的な意味不明の世界に迷い込ませてはいけない。「右か左か」「GoかStopか」で表現すれば皆は理解する。

ドンキより安い「まいばす」

 安値で快進撃中のドンキホーテに伏兵が現れた。イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」である。6枚切り食パンがPB(プライベートブランド)105円、ドンキが150円。缶ビール185円、ドンキが202円―と恐ろしい競争が繰り広げられている。

 私はこのような世界に参入したいとは思わない。安値競争は消耗戦である。利益を削っての値付けは社員の血を血で洗う動作である。

 商品の利益を確保した上で売上を伸ばす方法を考えたい。例えば1個当たりのg数を多品種そろえる。価格を倍にした高級品を増やす。

 こうなると多品種か高級路線かの会社方針の問題となる。いずれにせよ近づきたくない業界だ。

 王(王子段ボール)耕(耕文社)では「スピード応対」を会社の最大の特徴にしている。お客様は業者の一刻も早いボールの返球(回答)を望んでおられる。「見積ってくれ」と王耕にボールを投げると当日中に見積りが届く。

 予想もしなかった形状見本を翌日中に営業が持ってくる。ビジネスをやっている人にとってこれらの返球は早いほど便利だ。担当者様が「王耕を使ってやろうか」と思ってくだされば両社社員は涙を流して喜ぶ。

一刻も早く手を打つ

 どうしていいか分からない時がある。どんな問題が発生しようが代表としての私からの指示は必要だ。よく使う手は「弁護士はなんて言っている」「会計士に相談したか」。士業の意見を聞けーは一種の逃げの動作だ。

 1番面白いのが担当部下に「あなたはどうすればいいと思うか」。これは貴重な問い掛けだ。回答には担当としての思いが出てくる。「この問題は7日間で私が解決します」「落としどころはどこか」「ともかく私に任せてください」「解決時の映像が分からない。どんな形になる」。延々と話は続くが話の内容は面白い。

 いずれにせよどんな形でもいいから行動をスタートすればいい。代表が大黒天のように小槌を持ってただ座布団の上に座っているだけではだめだ。立ち上がって意思を示すことが大事だ。

 私が良く使う手は部下と一緒に掃除を始める。整理整頓が進むと面前の風景が変わる。私も担当部下も変わった目の前の風景を見ていると新しいアイデアが湧いてくる。

インドで歯科医を開業

 「平成プロジェクトの集い」という個人で開いている会に2/10参加した。「特別な人」として呼ばれた中にインドで開業予定という鶴見大学歯学部3年の三浦さん(21)という学生がいた。

 懇談してみたら本気で渡印予定のようだ。彼曰く「日本は歯医者は飽和状態だ。東南アジアも人数は多い。ベトナムも大変な数の歯医者がいる。インドは人口に比べ少ない」。

 インドと日本は行き来の少ない間柄だ。日本人は行かないしインドからも来ない。インド料理の店で働いているのは全員がネパール人だ。そこで三浦さんのような学生は珍しがられる。

 私のインド観を言えば、確かに未来はすごい国になるだろう。みずほ証券の営業に勧められてインド株を1,000株(1,000万円)買った。それに面白い国だと思う。しかし住もうとは思わない。

よく見かけるマツダ車

 私は車を見かけると前後のマークに注目する。「トヨタ車だ」と思ってよく見るとマツダのマークであることが多い。「クッションが悪い」とかマツダの弱点を指摘する声は多いが、「これもマツダの戦略」と思えば納得がいく。

 「外車の物まねのデザインだ」「トヨタ車と判別がつかない」などの批判はあろうが、まず販売台数を増やすことに力を集中することは自動車会社として道を切り拓くうえで1つのステップになる。

 あとは微調整をやって行けばいい。①クッションの改善 ②ボディの弱い部分の強化 ③内装の耐久性の改善。やるべきことが具体的に明示されることによって解決への道筋は明らかになる。

 物まね多車種の製造によって今期マツダは減益になる。原因は材料費の膨張だ。しかしこれも必要悪である。減益にびくびくする必要はない。1つのチャレンジに対する検証結果として次の会社テーマを設定していけばよい。

 1番良くないのは何もやらないことだ。日産自動車を引き合いに出して申し訳ないが、日産が何をやろうとしているか一般消費者に「これでもか。これでもか」とPRする必要がある。たまに日産の新車が出ても全体のコンセプト(概念)の訴えにはならない。

 マツダの物まね戦略は注目に値する。

和菓子6つ食べて卒倒寸前

 神田の甘味兼食堂でカレーライスを食べた後「デザート」とばかりに草餅、桜餅、イチゴ大福を食べた。あまりの旨さに更に3つ注文した。

 勘定をしていると店主が「(和菓子6つも食べて)大丈夫ですか」。私は「大きなお世話だ」と言い放って店を出たが足が上がらない。

 都営地下鉄・日本橋駅を目指したがいよいよ足が進まなくなった。途中大きな郵便局に入り30分ほど休んだ。地下鉄に乗ると,見るに見かねたのか中年男が立って席を譲ってくれた。「もう少しですから」と言って丁重にお断りした。

 這う(はう)這う(はう)の体で帰宅した。あとは前後不覚で眠った。翌朝目を覚ますと気分すっきり。「助かった」。

 「饅頭食べ過ぎで死ぬこともアリだ」と思った。

経営理念ではなく企業理念

 「自由な創造力、燃える挑戦心、協力し合う充実感でお客様に喜んでもらえる包装資材と印刷物をつくって社会に貢献する」は今から10年前の2015.7.15に制定した耕文社企業理念だ。

 それまでは「品質第一」を経営理念としていた。経営理念は経営側からの上から目線の理念の範囲を超えない。

 会社が良くなって行くには全社員の力を結集しないととても実現できるものではない。全社員を1点に向けての理念が2015年制定の企業理念だ。この時から「全員参加」という言葉を使うようになった。

 その後「全員参加の企業理念実現のために努力してきたか」と問われると私はうつむいてしまう。私自身が新しい企業理念を言葉に出していなかった。これでは宝の持ち腐れだ。思い立ったら吉日。これからは私が声に出して全員参加で企業理念を実現する。まずは私のお手並みを御覧(ごろう)じろ。

アイデア賞をルーチン化

 アイデア賞の副賞がA賞10万円、B賞2万円と大幅UPしたのを機にアイデア賞のルーチン化をやる。ルーチン化とは発生頻度の高い業務を決まったやり方で繰り返し遂行することを言う。

 2025.2.3発表のアイデア賞2件から取り掛かる。

2席 副賞2万円

 1、王製函課 藤井芳和

 「営納=営業納品」という看板を作り営業部員の納品かトラック配送か分かるようにした。営業の探す手間が大幅に減った。

 2、耕印刷課 上田剛

 夜勤時ニスで終わり4胴目ツボを空にしてローラーも綺麗洗浄してすぐ仕事に入れるようにした。40分短縮。

 今回は上記2件のアイデアをルーチン化をする。

定年後も月給下がらず

 王耕は60歳定年である。定年後引き続き勤務をお願いすると区分は契約社員になる。従来はここで月給を20%ほど下げてきた。

 ところが定年者は技術はあるし体力も全く落ちていないからここ2年間の定年者の月給変動なしだ。場合によっては「社の増収増益に貢献した」で1万円UPにしたこともある。

 余人をもって替えがたいこちらの事情があるからだ。私は調子に乗って「85歳まで勤めてもらいたい」と社員にお願いするのだが全員の応えは同じだ。「勘弁してくださいよ」。

 兎も角、頭がボケない限り王耕で元気に働いてもらいたい。

25アイデア賞担当は佐々木聖仁さん

 2025年王耕スローガンは澤本茂紀さん提案の「改善はアイデアから始まる」に決まった。今後12か月王耕からアイデア賞を1人ずつ選出しA賞10万円、B賞2万円を佐々木さんが決める。

 A賞は特別優れたアイデアに副賞として授与されるが「余程の物でないと該当しない」と思ってもらいたい。

 佐々木さんは公平な人である。選抜には①売上増 ②利益増への貢献度が基準だからその基準に沿ってアイデア賞を決めてもらえる。

 金融機関からの借入ゼロの王耕にとって必要なのはアイデアである。たいした設備投資の予定のない王耕にとって➀②を実現するには社員のアイデアしかない。

 自由な創造力、燃える挑戦心、協力し合う充実感で、お客様に喜んでもらえる包装資材と印刷物をつくって社会に貢献するーと王耕の企業理念にある通り自由な創造力で2万円、10万円の副賞を獲得してもらいたい。

低調な東商工業部会賀詞交歓会

 1/29(水)Hニューオータニで開かれたが出席者はわずか60人。

 東証職員は「コロナの影響が尾を引いている」というが東商自体の取組みに問題がある。例えば今回の交換会会費は14,500円だが額はメールに入っているが振込先が別なメールでしかも複雑な手続きを経ないと分からない。普通なら会費の下に振込先を記入する。

 なぜこのような分かりにくいやり方をするのか。職員が遊び半分でお知らせメールを作っているとしか思えない。

 ヤルこと成すことピントが外れてしまっている。「何の工夫もない職員の集合体」に成り下がっている。耕が東商に在籍する価値のある組織かどうか迷っている。

加速する段ボール軽量化

 3R (リサイクル=廃棄物を原材料やエネルギー源として有効利用する、リユース= 一度使ったものを 何度も 使 うこと、リデュース=できるだけ物をごみにしない、ごみの量を減らす) 推進団体連絡会は平米当り段ボール原紙使用料が2025年度までに2004年度比6.5%軽量化に取り組んできた。

 しかし6.5%軽量化は2年前倒しで2023年度に達成され、600gあった段ボール坪量が596.1gになった。これは業界の努力とともに段ボール消費者の意向を反映したものだった。

 使用済みの段ボールをまた水で溶かして新しい原紙を作るリユースできる強味がイカンなく発揮された。

 王子社員は環境にやさしい段ボール箱を作っていることに誇りを感じている。

プロ野球に興味ない

 理由は年棒が高過ぎるためだ。大相撲、陸上、水泳に比べ格段に高い。高額収入に群がる若者には興味が湧かない。「カネじゃないよ。本当にやりたいことは何なんだ」。

 すべてのスポーツは観客動員数=収入で選手の年棒は決まると思うが、プロ野球は伝統的に高年棒が当たり前になっている。これが我慢ならない。中小企業で働く社員はもう少し給与が高くていいのではないか。

 自分で給与を抑えていてこう言うのも可笑しいが2025年を区切りとして「社員の給与は抑えるのが経営」という私の考えを改める。

 例えば王耕に長年在籍して定年まで勤め上げて、振り返った時「果たして仕合せだったでしょうか」と私が聞いたときプロパー社員は何と応えるか。この応えほど恐ろしいものはない。「仕合せではなかった」と言われたら私は全否定されることになる。

 プロ野球に興味ないーという前に自分の足元を盤石にしないといけない。

いつの間にか変色はオンデマンド機の弱点

 ➀少部数でも色出しが簡単 ②お客様にすぐ見本提示できるーがオンデマンド印刷機の強味だ。

 一方オンデ機には、①多部数を刷っているうちに色が変色してしまうーという恐るべき弱点がある。結論は10枚ごとに色検査さえやっていればお客様に良品を納めることができる。

 もし変な色が出てきたら色曲線の線を摘まんで上下させて色調節すればよい。

 この検査体制さえ緩まなければ耕は自信をもって良品をお客様に納品できる。総体的に見ればオンデ機の方がオフセット印刷機より品質管理は簡単である。

 オフセット印刷機からオンデマンド印刷機に転換を急ぐ耕の戦略は正しい。

福岡功平さんが仏人社長の会社を開拓

 王営業は中国人社長の会社ばかり新規開拓してくる。「他の国の社長は居ないのか」と私は怒鳴るが営業の反応は鈍い。「どこの国でもいいじゃねーか」という顔をしている。

 今回福岡さんが開拓したのは足立区江北の㈱ジャパンゾン様、主たる業務は①コンピュータゲームソフト②化粧品③雑貨品の輸出入。役員である奥さんは日本人のようだ。支払は前金。仏人社長の会社は初めてだ。だからと言ってありがたがる必要はないが、仏人ベンチャーは珍しい。

 同じ商売をするなら面白くやりたい。お客様がヨーロッパ人というのは王にはニュースである。