8/30、品川区戸越銀座商店街の100円ショップで330円で買った充電器はソケットに繋いで置くと充電されるどころか電気が減っていく。目黒駅近くのソフトバンクスマホショップで診てもらったら「電気が通らない」という。ソフトバンクショップでコードを4,752円で買い直した。
100円ショップの製品は自分で選んだのだから自己責任と思っている。当社では「IT投資にはカネを惜しまない」という言葉がある。今回の100円ショップの買物は小さなアクシデントだ。社と私のIT高度化のために私はおカネを使っていく。
渡辺
高齢社長の仕合わせな日々 65 | 2022年9月7日
8/30、品川区戸越銀座商店街の100円ショップで330円で買った充電器はソケットに繋いで置くと充電されるどころか電気が減っていく。目黒駅近くのソフトバンクスマホショップで診てもらったら「電気が通らない」という。ソフトバンクショップでコードを4,752円で買い直した。
100円ショップの製品は自分で選んだのだから自己責任と思っている。当社では「IT投資にはカネを惜しまない」という言葉がある。今回の100円ショップの買物は小さなアクシデントだ。社と私のIT高度化のために私はおカネを使っていく。
高齢社長の仕合わせな日々 64 | 2022年9月6日
新潟市の印刷会社で新しく印刷機を入れたのでそのお披露目見学会に9/2(金)参加した。㈱W社さんは創業74年で70近い女会長が張りきって経営している。つい2日前に長男(32)に社長を譲ったばかりというから面白い。実直そうな新社長で未来は明るい。
今回の見学会の目玉は、印刷機メーカーが菊全4色機をW社さんとリース契約で機械を納入して、機長のトレーニング、機械のメンテナンスをする一括契約を初めてやった―ということだった。W社さんは速乾性のあるUV4色機を出して昔ながらの油性インキ印刷機に切り替えた。理由は印刷コストを下げるためという。当社の3台の印刷機は全部油性だ。
驚いたことに27歳の女機長が新印刷機を1.5万回転/時間で回していた。当社のベテラン機長の平均回転数は0.8万だ。「新しい技術を知ると嬉しい」との発言は見学者20人の表情を明るくしていた。
高齢社長の仕合わせな日々 63 | 2022年9月5日
9/1(木)8:20ー9:00、印刷会社の全体朝礼を開いた、参加者は全社員の51人。全体朝礼とは1ヵ月の営業3課、工場総務6課の成績発表会である。20日で締めて月末発表という段取りだ。
今回気になったまずい点は1つ。発言者の言葉が不明確なことだ。
例えばHP(ホームページ)からの新規受注が8月はゼロだったが、HP担当は意味不明の言葉を並べているだけで結論のゼロだったことをはっきり言わなかった。進行上誰も質問をせず次のテーマに移ってしまった。
形だけの発表で何ら本当の数値を伝達する意思が見えないまま朝礼は終わってしまった。こんな朝礼はやっても意味が無い。そこで改善策を打ち出した。
1、司会者に大いに発言してもらう。「聞こえない」「結論は何なのか」「理由が分からないから今発表してください」「もう1回言ってください」「やらなかった人の名前を言ってください」。発表の途中に事態を明確にするための司会の発言を多発する。
2、質問者は発表者に2の矢、3の矢、4の矢の質問を浴びせる。「誰がサボタージュしたのか」「サボは1回だけか」「やらない社員に対する対策はどうするのか」。司会者、質問者共に追及の手を緩めないことだ。私は司会・質問者を支援するための発言をする。。
高齢社長の仕合わせな日々 62 | 2022年9月1日
脱毛、プチ整形が流行っている。施術を受ける人が多いから話題になるのだが、私にすればとんでもない行為である。
脱毛=毛根の機能が根こそぎ無くなってしまう。皮膚呼吸ができなくなる。全身刺青をした人間は皮膚呼吸ができないから年中体調不調のまま早期に死亡する。
プチ整形=バランスの取れていた表皮を引っ張ったり切り取ったりで無理な状況にしてしまう。年月の経過共に奇妙な顔になっていく。いずれにせよそら恐ろしい行為である。それが本人の意思から実行に行くのだから言いようがない。
挙句の果てにこれらの施術で儲けた会社が倒産していく。帝国ニュース(8/31)によれば「全身脱毛革命サロン 脱毛ラボ」を謳(うた)って全国47店舗を展開していたS 社が倒産した。負債総額は60億円。患者の体を壊し、自身までもが沈むという惨状だ。
商売をやるからには周りの人を仕合わせにすることを目指したいものである。
結論を言えば「親からもらったものに手を加えるな」である。ありがたく頂戴し健康に長く使うことである。
高齢社長の仕合わせな日々 61 | 2022年8月31日
もちろん100円ショップで、である。喫茶店に置いてあった日経Trendyのページをめくっていたらスマホの充電コードが100円ショップで売られている記事があった。「100円ショップなら軽くて小さいだろう」と飛びついた。
翌8/30、品川区戸越銀座商店街の100円ショップで棚を探していたら横にいた見知らぬサラリーマン風の男が「これがいいんじゃないかな」と推薦してくれたコードを買った。電源ソケットとコードの2点で330円。ソフトバンクのスマホショップで買えば 4,752円だ。何より小さくてコードが短いのがいい。旅行に携帯しても邪魔にならないだろう―と思った。
私は日経Trendyが好きじゃない。利殖と新商品の記事ばかりで内容がセコイ。今回は余りの手持ち無沙汰にページをめくっただけだ。これからも日経Trendyを愛読する気はない。
しかし「1日1善」。1つ新しい局面が生まれると嬉しいものだ。これでホテルのフロントでいちいち充電コードを借りなくても済む。
高齢社長の仕合わせな日々 60 | 2022年8月30日
世界情勢、円安であらゆる業界で値上げラッシュだ。10-12月でその勢いは増すといわれている。私の属する印刷・段ボール業界では8月までに段ボールシートが13%、用紙が15%、製版資材が30%仕入れ単価が上がった。
でも、特に感慨はない。世の中の価格と並んで進むだけだ。普通の事と思っている。仕入れが10%上がれば売値の単価表は10%上げるだけだ。お客様には「申し訳ありません。仕入れ価格が上がったので見積り単価も10%上げます」と丁重に説明すれば了解をいただける。
できれば価格以外で当社の価値を見てもらえればありがたい。スピード完了である。「チャッチャチャと仕事が進みお客様想定の工程日数の半分で完了したい」と当社は思っている。
値上げが1大事業の会社があるが、単価以外の自社の価値をPRしたい。そうなると業顔ぐるみの値上げなどは意中になくなる。
意中に無いから日頃と同じく私は日中あちこちの商店街をフラフラ歩いている。
高齢社長の仕合わせな日々 58 | 2022年8月26日
不覚であった。8/25 大崎駅前の地下駐輪場に置いておいた自転車の鍵を紛失した。ズボン右ポケットに入れて置いたものだ。駐輪場の管理人があまりに馴れ馴れしいので「うるさい」と怒鳴って鍵をかけて2階の改札口に向かった。
その時に落としたのかもしれない。こんな不覚を繰り返すようでは私はお終いだ。
年と共に予想もしないことが起きる。発生したらじっとして30秒間善後策を考えることにしている。ともかくその場は何とか切り抜けて再発防止を考える。
私は常時持ち歩くものは6つだ。スマホ、定期、鍵の束、お金、上顎の入歯、マスクだ。いつもこの6つを確認してから次の行動に入っていた。自転車の鍵も入れよう。確認はこれから7つだ。
高齢社長の仕合わせな日々 57 | 2022年8月25日
私は手荷物を持たない。毎日が手ぶらで移動だ。これは2006年 88で亡くなった父親からの遺伝だ。父がカバンを持っているのを見たことがない。父はおしゃれでいつも値段の高そうな背広と靴を身に着けていた。
札入れには1万円札が80枚ほど入っており、それを銀座のホステスの前で何気なく開ける。札の多さに驚いたホステスは一様に嬌声を上げる。父は札入れから千円札だけを抜き取り1枚ずつチップを渡す。桁が1つ足りないがホステスたちは満面の笑みで受け取る。1980年代銀座華やかなりし頃こんな光景を何回も見せ付けられた。
74歳の私も手ぶらだ。理由は手荷物を持つ意味が無いからだ。所持品は服のポケットに収まるだけの分量で充分だ。
手ぶらのポイントは①傘を持たない。雨が降ったら濡れればいい。晴天の下365日傘を持ち歩いている人間の気が知れない。②旅行は宿泊先風呂で衣服は全部洗ってしまう。洗剤は使わない。水洗いで充分だ。1晩吊るしておけば乾く。だから布団の中はノーパンだ。③買い物をしない。2021年10月 96で亡くなった母親の遺品に旅先で買った人形や焼物が山と出てきた。全部廃棄した。それ以来買物に意欲がなくなった。「どうせゴミになる」。
父と違うのは私は身なりがダメなところだ。①靴はアジア製の2,000円の運動靴。②ズボンは行きつけの御徒町のバッタ屋で1本2,000円。③ワイシャツはユザワヤで採寸済みの1枚4,500円。④チョッキは巣鴨地蔵通り商店街の作業衣屋で買った5Lの3,500円の網目。
これらの共通点は、ゆるければいい―だ。こんな格好で街中をフラフラ歩いている。快調だ。
高齢社長の仕合わせな日々 56 | 2022年8月24日
王子製紙が開発した「共通文庫用紙」が拡大している。紙需要が減る中で製紙会社が出版社への用紙安定供給のための連携だ。今までは文庫本発行社ごとにお好みで用紙の選定をしていた。発行社もコスト削減のために共通用紙に動いている。
これに対する私の印象は「どうにでもなれ」だ。対岸の出来事だ。文庫本印刷をやっていないせいもあるが出版印刷には全く興味が湧かない。
問題はこれからの印刷のマーケットだ。マーケット動向は逆立ちしてでも知りたい。①若い起業家たちの3つの集まりに最高齢で参加 ②業界誌・紙を読み切る ③全社員が毎日書いている伝言板の熟読。これらは面白いから体が動くのだ。74歳で好きなことができることのありがたさをつくづく感じている。
高齢社長の仕合わせな日々 55 | 2022年8月19日
港区の虎ノ門ヒルズに行って驚いた。中小鉛筆ビルの集合地だったのが巨大高層ビル群に変貌していた。中に入って「こんなものだろう」と思った。①100%空調で②広いスペース。どこも1パターンだ。
私はこういう建物に通勤しようとは思わない。良い建物の要件は①風通しがいい②日当たりがいい―だ。モーターで空気を入れ替える必要は無い。窓を開ければいい空気が流れる。室内の温度は電力で作り出すものではない。外気に合わせて窓とカーテンを開け閉めすればいい。自然と和合して働くのが1番だ。
以前中央区のゼネコン本社を見学に行ったら、どうも暑い。社員は半袖で働いている。大きなビル全体の室温がなんと28度に設定されていた。「こんなところでは働けない」。私だったらサッサと退職届を出して他の職場に転職する。
印刷会社旧館は築60年、新館は33年。段ボール製箱会社は築28年だ。旧いけれど何の問題もない。不具合が出れば修繕すればいくらでも快適なスペースに再現できる。年中窓・戸を開けてあるからコロナは外から入って外に流れ出てしまう。だから社員は健康だ。
高齢社長の仕合わせな日々 54 | 2022年8月18日
8/17、JBS=日本ビジネスシステムズ㈱=社長の牧田幸弘さん(66)の講演を聞いた。JBSは年商750億円のシステム設計・運用の会社だ。牧田さんは新潟県十日町市出身。33歳でIBMから独立して1人でパソコンの販売から始めた。
話す牧田さんは自分のBM(ビジネスモデル)を説明しようとするからこちらも理解し易かった。JBSのBMとは、米マイクロソフト社の技術に乗っかって設計・運用をやる―だ。
そこから先は応用問題である。JBSの戦略は
1、人材=新卒を採る。
2、マーケット=大手と取引する。
3、 会社方針=技術者中心の会社にする。請求書は技術者が発行している。現在の社員構成は技術80%、営業20%。
牧田さんは新潟県人特有の素朴さを持っているから他人は警戒しない。更に計算が早いから会社どんどん大きくなる。面白い人だ―と思った。BMを重視する人の経営はうまく行く。楽して余剰資金が増えるからだ。
評論家みたいなことばかり言っている私は真摯な気持ちで印刷会社と段ボール製箱会社のBM戦略を磨くために研鑽を積まなければいけない。
高齢社長の仕合わせな日々 53 | 2022年8月18日
近藤さんは「医者に殺されない47の心得」の著者である。死因は虚血性心不全だという。早かった。
知人でも何でもないが、私が信奉する医者は2人いる。近藤さんと安保徹(新潟大学名誉教授)さんだ。お2人の主張は「人間は免疫力でしか病気に勝てない。ならば免疫力を高めろ」だ。免疫力を高めるには心の負担を取り除け。大きな責任を負って仕事をするのが辛ければ、責任から外れろ。転職しろ-とも。私は賛成だ。
「がんになったら治療するな」とも近藤さんはおっしゃる。「こんな医者に何で慶大は給料払っているのか」「イヤこういう男を抱え込むのは慶大の懐の深さだ」とも。面白い議論だった。
私は薬を飲まない。緊急治療以外は医者にかからない。
緊急治療を受けたのは3年前左足首のじん帯を切った時と今年の74歳の私の誕生日(1/7)凍結坂道で滑って出血多量で脳天を12針縫った時だ。それ以外は医者に近づかない。周りの人によく言う。「医者を見たら泥棒と思え」。人の顔を見ると「どこか悪い所はないか」聞いてくる。
すべて「自分が悪いから病気になったと思え。酒量が多いと思ったら飲むな。野菜不足なら葉っぱを食べろ。女房がストレスだったら離婚しろ」「すべて自分の工夫でどうにでもなる。明るく生活して自力で治せ」というのが私の主張だ。
高齢社長の仕合わせな日々 52 | 2022年8月17日
8/14 ソフトバンクスマホアドバイザー(26)にQRコードの撮り方を教わった。来年1/7の免許証更新6ヵ月前から75歳以上は認知機能検査、高齢者講習を受けられるというDMが届いたので早速スマホで鮫洲での試験日を予約した。できた。誰の手助けも受けずに完了した。これで私はスマホの1つのQRコード機能を習得できたのだ。嬉しかった。
関門は2つあった。①カメラか Lineカメラどちらで撮るのか ②ピントを合わせてどのシャッターを押せばいいか。アドバイザーに教わったので自信をもって進むことができた。
技術とはこんなものである。分からないことはとんでもなく難解なものに見えるが、手順さえ分かってしまえばあとはルーチンである。繰り返して行くうちに技術が手順になる。手順を知っている人を世間では技術者と言う。
高齢社長の仕合わせな日々 51 | 2022年8月15日
表題のような性癖を私は持っている。これを言うとほとんどの人は「犬みたいですね」という。マンション住まいだから庭はないが、私は傘を持ち歩かない。多少の雨なら濡れて歩き回ることは快感だ。濡れても放っておけば乾く。
いつも傘を持ち歩いている人を見ると「バッカジャナカロカ」と思う。雨は天からの恵みである。ありがたく濡れれば蒸発と共に涼しくさせてくれる。
8/13(土)は颱風8号の影響で断続的に降る雨の中を小さな折りたたみ傘を持って神奈川県横須賀市の街中を3時間ほど歩いた。私は25歳から1年半毎日新聞横須賀支局に勤務した。今や昔の知人はゼロだが「このビルの4階で美人母娘がスナックをやっていた」と思いながら鉛筆ビルを見上げて歩いている。
当時は仕事がうまく行かない記憶しかない。他社の記者がスラスラと記事を書いているのに私は文章が書けないのだ。苦しかった思い出も40年経った今や薄らぎ、行く所がないと横須賀をふらふら歩いている。
高齢社長の仕合わせな日々 50 | 2022年8月12日
連日34度という熱気だが私は冷房を点けない。空けた窓からの風が1番の清涼剤だ。あとは1枚ずつ服を脱いでいく。休日、会社に出ると事務所は私1人だけ。猿股1つになって熱いお茶を飲みアンパンをかじりながら新聞を読む。至福の時である。眠くなったら床に段ボールを敷いて長々と体を伸ばし15分ほど眠る。これまた気持ちいい。
よくソファーに体を折り曲げて寝ている人を見るがこれはいけません。体は好きなように伸ばして横にならないといけない。だから私はベッドは嫌いだ。自宅10畳の畳の間には特大のせんべい布団を敷いて寝ている。帰宅してこの万年床に両手を伸ばして横になる瞬間私は「生きていて良かった」と思う。
会社では段ボールが無かったらPタイルの床に紙か布を敷いて横になる。床だから平らだし面積は際限なく広い。どんな体形で寝ようと自由だ。
私は水を大量に使うのは惜しいとは思わない。水で洗い流して水が蒸発する様は見ていて気持ちがいい。例えば便所の清掃は思いっ切り水を床に流し続ける。床の排水溝から立ち上ってくる悪臭は水が洗い流してくれる。床はデッキブラシで擦れば十分だ。水を流しっ放した床は自然に乾く。
一方、電力を使うのは「もったいない」と思ってしまう。
高層ビルが建てば莫大な電力を消費するようになる。「このビルの月間電力使用量は〇〇〇キロワット」と明示すべきだ。広大なフロアーに立つと「冷暖房、空調にどれだけの電力を使っているのか。無駄だ」と思う。「二酸化炭素排出量削減」を唱えても火力で発電しそれを野放図に消費するのはどうもおかしい。
つまるところ「戦前のような外気を通して涼を取る生活・仕事場」が望ましい。
高齢社長の仕合わせな日々 49 | 2022年8月11日
各分野借金漬けである。
金利が1%上がると、国債の元利払いが3.7兆円増加する。
企業の利払いは2兆円増、
家計は1.1兆円増。
だから日銀は低金利政策を続けざるを得ない。
世間が債務漬けだからと言って歩調を同じくするのは危険だ。
2022/5/20の長期借入金
1、印刷会社=1,200万円(前期売上92,200万円) 2022.10で完済
2、段ボール製箱会社=5,300万円(44,300万円) 2024.1で完済の予定だ。
両社とも安全な我が道を行く。世界はこれから何が発生するか分からない。ただ1つできることは債務(借金)を減らしておくことだ。
高齢社長の仕合わせな日々 48 | 2022年8月10日
東京駅から南東に向かいどんどん歩いた。昭和の建物が路地には残っているもののほとんどがオフィスビルだ。何の変哲もない街だが地名がいい。八丁堀、入船、明石町。昔の賑わいを想像しつつ歩くのは愉快だ。たとえ目新しいものが無くても、飲食店がパラパラであってもだ。
この界隈の人は「築地が近い。築地に行けば店はいくらでもある」というが、私は「入船がいい」と言って飲食店を探した。
夕方、知人と入った居酒屋は1品当たりの量が少ない。中国人ウェイトレスは不愛想だ。そこで水だけ飲んで料理をいっぱい注文した。19:00 店を出ると風が吹き、空は青く気分のいい夏の宵であった。私は酒を飲まなければ頭の中は正常でいられる。
高齢社長の仕合わせな日々 47 | 2022年8月9日
8/5(金)西新宿のヒルトンホテルで開かれたFV第182回経営者倶楽部に参加した。これは起業間もない若い経営者が集まる会だ。いずれ4,5年で消えるだろう会社の経営者300人が集まって交流する。しかし「経営したい」という意欲に燃える人たちとの会話は面白い。
その中で珍しい職業のお2人がいた。
①受刑者採用コンサルの女経営者(32)
受刑者が社会復帰できるよう就職口を紹介している。この世界は受刑者専門の求人誌もありハローワークでも扱っている。例えば受刑者が月給30万円で就職すると15万円は本人に、15万円はコンサルが預かる。2年内に再犯したら没収、しなかったら預り金を渡すという。受刑者の再犯率は48%だ。
「矯正のお手伝いができ社会貢献という意識はある。これで食べていけるなら更にありがたい。やりがいがある」とおっしゃる。
②女納棺師(32)
自殺体の修復が多い。5体バラバラになった轢死体などを遺族の希望で縫合することもある。化粧品の販売員をやっていたが納棺師の方が真実味があると思い転職したという。
「少しでも元の姿に戻したいという遺族の気持ちを思うとやりがいがある」とおっしゃる。
以上、お2人とも何故かなかなかの美人であった。
高齢社長の仕合わせな日々 46 | 2022年8月5日
8/4(木)は東京駅隣のビルで開かれた大学の全学同窓会に出た。出席者は170人。3教授の短い講演の後、30人ほどが残ってペットボトルのお茶で立ったままの懇親会だった。殺風景だが「なかなか合理的だ」と思った。
IT会社を転々としたという同年の男(74)と大学の副学長(67)と話した。総長は1人だが副学長は10人ぐらいいるという。副学長「私は来年定年だが、そのあとベンチャーをやりたい」「それはいい話だ。会社は6年続かないと信用されない。ともかくベンチャーをやるなら支出を切り詰めることだ」と私。御2人はいずれもザックバランの性格だったから会話は面白かった。ザックバランとは御自身の得にもならない話を喋ってくれることを言う。
初対面の人と会話する私の切っ掛けづくりは
こんな調子に引っかかってこない人はいない。会話は弾み会合が面白くなる。
このところ印刷機械メーカー、銀行の会合と続いた。出れば言いたい放題だ。つくづく「仕合わせな70代だ」と思った。
高齢社長の仕合わせな日々 45 | 2022年8月4日
薄汚れた段ボール製箱会社の雰囲気を改善するため1つを実行する。それは「担当検査者を機能させる」ことだ。
一方の印刷会社では担当検査者が月1回の検査した結果を全員メールしている。「担当が自分の担当業務を誠実に実行しているか」検査者が検査したものだ。私はこの送信されてきた結果を見る度に安心している。
担当はその業務の最高の権限者である。権限者が「やれ」と言ったら私を初め全社員がやらなければならない。権限者から指示が来ない限り社員はどう動いていいか分からない。
段ボール製箱会社の担当検査者は権限放棄の状態であった。これを私が復権させる。
高齢社長の仕合わせな日々 44 | 2022年8月4日
7/29(金)当社の段ボール製箱会社に行ったら社内が薄汚れている。「全員が3S(整理、整頓、清掃)から離れている」と感じた。
積み重ねた丸椅子は埃だらけ。消火器を拭く人はいない。空にしておくべき営業部員の箱は書類の山。ひどい。
社会保険労務士の柚木徹さんが「汚いところを見つけた人がその場できれいにする社風が必要だ」と言っていた。「会社に1歩入るとその社風が有るか無いか分かる」と。
その時「正にその通り」と私は思った。当り前のように3Sに磨きをかけていく当2社にならないといけない。見つけた社員がその場で3Sする習慣が身に着けば当2社は更に強い会社になる。
高齢社長の仕合わせな日々 43 | 2022年8月2日
まさか段ボール製箱会社が。
鉄壁の増収増益システムを作ったはずの段ボール製箱会社が7月は117万円の赤字だった。「老後は段ボール製箱業で食っていく」積りでいた私の人生設計が狂った。段ボール製箱会社の手綱を締めていく必要がある。
高齢社長の仕合わせな日々 42 | 2022年8月2日
月1回開く全体朝礼の資料に表が20個ほど入っている。各課・係・グループの1ヵ月の結果表だ。
①対比は目標比、前年比の2つだ。これを見れば全社員の自分の成果が1目で分かる。
朝礼終了後、7/26(金)の資料で分かりにくい9個の表の修正をやった。私が赤字を入れて表作成者が修正するという手順だ。
②表の書体は明朝だけ=書体の種類が多いと目がちらついてしまう。明朝体だけの新聞は安定した気持ちで読める。
③罫線は最細の点線と中太ケイだけ=奇抜な罫線を使うと中味の数字より罫線の方が勝ってしまい見づらくなる。
④文字数は減らす=言葉の重複をなくす。
①-④のルールの目的は、分かりやすい表づくりだ。当事者である社員が自分の立ち位置を ㋑分かってもらう ㋺改善策を決めてもらえるーような表にしないといけない。
高齢社長の仕合わせな日々 41 | 2022年7月29日
AU、みずほ銀の障害の原因はネットワーク検査体制の不備にある。私は自社で数々の事故を起こしてきた。「何故だろう。何故だろう」と自問しているうちに40年経ってしまった。そして行き着いた結論は「検査体制の確立」であった。
確立のポイントは2点だ。
①検査部署に検査に強い社員を配置する。
②社長が検査システムを理解する。
この2つだけやればいい。簡単だ。
印刷会社には制作課検査係にKさん(61)がいる。「Kさんが検査した」と言えば私は安心する。今月発行した社内報も「下版前の検査をKさんがやった」という報告にその晩私は枕を高くして眠れた。印刷会社従業員は53人だが、5万人の会社でも同じだ。①の検査に強い人の集団を作って片っ端から検査して回ればいい。
次は②の社長が手を油で汚して検査システムを理解する必要がある。「これで万全だ」と思う段階まで検査システム担当に社長が質問して回線に触って手を汚して理解する。他人任せ、外注任せではいけない。社長が納得する検査体制を作れば障害は発生しない。
高齢社長の仕合わせな日々 40 | 2022年7月28日
昨日(7/27)に引き続いて同じ品川プリンスホテルで開かれた銀行の総会と講演会に参加した。参加は74社。さすが銀行、集客力がある。
余興として大相撲の舞の海秀平さん(54)の1時間20分の講演があった。NHKと契約している解説者は北の富士さん(80)と舞の海さんの2人という。初日と千秋楽に2人で解説する決まりという。
舞の海さんの講演で1つ優れた点を言うと「理路整然としている」ことだ。大きな受けがあるわけではなく、ゆっくり喋る中で ①1センテンスの文章がキチンと構成されている ②センテンス間のつながりが分かりやすい―ことだ。「自分はこういう喋り方だったらできそうだ」と思った。
聴衆の反応が無いことが気になってシドロモドロになるのが私の通例だ。そんなこと気にせず聞く人が分かりやすい文章で話せばいい。20歳年下から学んだ。
高齢社長の仕合わせな日々 39 | 2022年7月27日
7/26品川プリンスホテルで開かれた印刷機メーカーHさんのフォーラムに参加した。出席者は50人ほどだったが講演後の着席の情報交換会の参加は印刷業者20人、H社社員20人という塩梅だった。
「うちはHさんにたいした支払いはしていないよ。それなのにこんなにご馳走してくれるなんて悪いね」「おいでくださってありがとうございます」話がまるでかみ合わない。「9月に新潟で工場見学会、静岡でゴルフ会をやります」「両方とも行く、行く」。嬉しい提案である。
「ところでオタクはどこで儲けているの。俺なんかに出費しても機械は買わないよ。俺は枯れ木も山の賑わいか」「そんなことない。大事なお客様です。関西でパッケージの印刷機が結構売れています」「お宅の情報交換会は旨い料理をこんなに出して金の掛け過ぎだよ」と言いながら洋食コースを全部食べた。仕合わせな高齢社長の夕食である。
高齢社長の仕合わせな日々 38 | 2022年7月26日
7/25(月)日本政策金融公庫の職員2人が来て「いろいろな制度を使うと金利はゼロになる。1億円借りないか」という。「ありがとうございます。必要ないので借りません」と即答した。
カスカスで資金繰りしていた昔であればありがたい申し出だが、印刷会社、段ボール箱製造会社ともにカネ余りの現在は煩わしい提案だ。話題を他に切り替えようとしたが白けた空気だけが残った。
考えた。これからの金融機関との関係は「借入ゼロでも鷹揚に付き合ってくれる所でないと交流できない」。例えば取引先懇親会に快く私を迎い入れてくれる金融機関だ。懇親会で他社経営者との雑談が私にはこの上なく面白い。
私の格言に「最上の資金運用は借入金の返済である」というのがある。段ボール箱製造会社の2024年1月の返済を最後に両社の借入残高はゼロになる。その先はどうなる。余剰資金の使い道で決まった予定はない。
高齢社長の仕合わせな日々 37 | 2022年7月25日
7/23(土)目黒駅前の老舗中華料理店「香港園」で昼食をとった。いつもならノンアルコールビールを注文するが「水をピッチでください」と頼み終始水だけで旨い中華を食べた。
これが実に良かった。ビール、ウイスキーを少々飲むと3日間情緒不安定になる。とても辛い。水ならば終始平静で愉快に食事ができた。新しい発見だ。
今日から「水道水をピッチで頼み、水道水を飲みながら食事をしよう」。
高齢社長の仕合わせな日々 36 | 2022年7月22日
「スピード20%UP」などと銘打って印刷機器メーカーが華々しく新製品販売キャンペーンを打つ。とりあえず当社担当は調査するが私は「たいして変わっちゃいねぇえよ」と初めから頭はコチコチだ。担当が各方面から情報収集する動作に価値があると思っているだけで機器を買い替える気は毛頭ない。
80年前製造のうどん粉撹拌機をいまだに使っている製麺業者を見ると尊敬の念が湧いてくる。うどんも旨そうだ。要は作り手の技術がポイントだ。旧い機械を自主保全する技術こそが良品生産への唯一の道だ。
当社の油性印刷機3台12胴のローラー交換を7/19完了した。機長は一様に「印刷物の品質が良くなった。ゴミ付き色むらの心配がなくなった」という。自分がローラー交換して自分が刷った製品で効果を確認したのだ。次のロ-ラー交換は2年後だ。その間機長は版が変わるたびに布でローラーを拭き清める動作をやる。
当社は機長自身の手でローラー交換をしたことがない。ただ「印刷機の調子が悪い」と機長が愚痴を言うだけで終わっていた。解決策が分からないままで創業70年である。会社は倒産もせずよく持ったと思う。
現在は簡単だ。生産設備は機長が自分の手を汚して自主保全をやる。機械メーカーに保全依存は禁止。
これさえやっていれば①良品を生産できる。②設備を買い替える必要は無くなる。それが自然と社の増収増益に繋がっていっている。
高齢社長の仕合わせな日々 35 | 2022年7月22日
会社近くの平和坂商店街の蕎麦屋・鹿島に昼食に入った。恒例の通り店主の妹(55)に「大ちゃん何所にいる」と聞くと妹は顔を曇らせて「6/20に死んだ。16歳だった」。大ちゃんとは鹿島の黒毛の大きな飼い猫だ。
妹は長々と説明しだした。「ゼイゼイいいだして動物病院に入院させた。3日入っていた。日に日に悪くなり『肺に水が溜まったせいだ』と先生は言っていた」と肩を落としていた。
猫が入院か―と妙に可笑しくなった。しかも死因を特定している。動物病院の医者もお客様サービスのため細かく検査、診断している。今はそういう時代なのだ。
高齢社長の仕合わせな日々 34 | 2022年7月20日
7/14-17、福岡県内をウロウロして2日間体調不良だった。7/20 やっと回復した。それにしても今回の旅行は面白かった。地元の人3人とジックリ雑談したからだ。
飯塚市の商店街に柳原白蓮の展示館があった。館長の有松道子さん(79)は呉服屋だった店を改装して各地に散らばった白蓮関連資料を集めて独力で開館した。
館前に立った時、私は胸が高鳴った。「町を歩いているとこんな貴重な場所に行き着ける」。小さな展示館に入って1時間余り雑談した。「地元の観光資源を開発したい」が有松さんの想いだった。
おかげで白蓮のこと、25歳年上で白蓮と10年間夫婦生活した炭鉱王・伊藤伝右衛門のことを知ることができた。昔からの印象だが「九州は面白い」。
高齢社長の仕合わせな日々 33 | 2022年7月20日
7/15(金)5:00 福岡市博多区の承天寺前で3年ぶりに開かれた博多祇園山笠を見物した。櫛田神社を出発した8台の山笠が男たちに引かれ5㌔町内を駆け巡る。それに私たちが拍手、水を掛けた。
静岡市商工会議所主催のこの旅行会は、1年前会議所の便所を借りるつもりで入ったら「聖一国師の会」のチラシがあり早速入会した。会の最大のイベントが博多祇園山笠の見物訪問だ。
昔、博多で疫病が流行り苦しみの中にいた人々に、宋帰りで承天寺を開いた聖一国師が聖水を撒くことで疫病を鎮めた―ことが博多祇園山笠発祥とされている。
聖一国師は静岡県出身でその子孫の米沢家を中心として祈年の会が毎年開かれている。その会に何の縁もない私が飛び入り参加した。
25人の集団だから筥崎八幡宮では宮司のお祓いを受け、承天寺では住職のお経、話も聞けた。周りは皆知らない人ばかり。こういう未知の会に飛び込んでの行事は神社仏閣の奥まで入れるから面白い。
祇園山笠が再開されて人々が活気づいているのが分かった。毎年7/15の早朝1日だけの山の引き回しだが人々の気持ちが華やいでいるのだ。隣に立っている老人に「大人に混じって走っている子供たちが可愛い」と言ったら延々20分山笠の説明をしてくれた。
「女の子は小学生まで参加できる。だけど高学年で締め込みは生々しすぎる。走っているのはせいぜい3年生ぐらいまでだ」「そりゃそうだろう。ワッハッハ」と私。
高齢社長の仕合わせな日々 32 | 2022年7月13日
公共施設などに行くと催し物のチラシを持ってくる。参加して面白ければその団体に入る。この動作が私が新しい会に入るきっかけとして1番多い。
私は岐阜県美濃市出身の講談師神田京子のファンだ。5年前JR王子駅前の北区の施設で京子と俗曲師の2人会があり入口に俗曲師が主催する会のチラシがあった。上手い三味線と品のいい芸に早速会に入った。以降年4回開かれる旅行会・公演には皆勤だ。旅行会は俗曲師出身地の倉敷市周辺が多い。面白い会に入ったものだ。
チラシの効用を知った私は印刷会社と段ボール製箱会社で18種ほど作り、営業が配っている。営業がホントに配っているのか疑わしい。こちらのチラシ効果はダメだ。営業にチラシを提供しても「猫に小判」である。それでも私は「飛び込み新規開拓はチラシ配布数がポイント」と思っている。例え当社の営業が、猫であっても小判を供給し続ける。
俗曲師は桧山うめ吉という。
高齢社長の仕合わせな日々 31 | 2022年7月12日
200万円を他行に振り込んでもらおうと三菱銀行目黒支店に行った。「窓口は予約制だから、入口でまず予約を取ってくれ」という。驚いた。歯医者じゃあるまいし。
来店客の要望は千差万別だろうから窓口が聞き取って片っ端から完了させるのが1番効率いいはずだ。更に入口のおばさんが「ご用件は」「ご本人様ですか」などと聞いてくる。応えるのも馬鹿馬鹿しい。メガバンク窓口はすべて予約制という。
結論は、ATMコーナー以外の用件は、客の少ない○〇信用組合、信用金庫、地銀に行く―だ。予約もないし窓口がサッサとやってくれる。当社の総務課員が大崎駅前の東日本銀行を使っている理由が分かった。東日本銀行は元水戸市の無尽株式会社だ。効率UPのためなら不便さをウダウダ口にするより、次の手を実行した方が問題解決が早い。
高齢社長の仕合わせな日々 30 | 2022年7月12日
歴史番組を見て小田原の北条5代の始祖・北条早雲(1456-1516)の21か条があるのを知った。条文が分かりやすく私の胸に響くものばかりだ。
2条 朝は早く起きろ
14条 嘘をつくな
18条 友は良く選べ
20条 火元は自分で確認せよ
誰もがやらなければいけないことで、1人の人間が生きていく上での基本中の基本である。早雲は21か条を守って相模の国を取った。中小企業の高齢社長も所詮は自分でやるべきことをやらないと末路は飛んでもないことになる。
自分で現場に行き、手を汚して学ぶ。アイデアは自分で出して組織を筋肉質にする。これらをやるのが「面白い」と思えば高齢でも中小企業の社長を長いことやって行ける。
何でもやってくれる家老の三太夫に任せっきりであればその先は奈落の底である。早雲は21か条通り独楽鼠のように動き回ったはずだ。
高齢社長の仕合わせな日々 29 | 2022年7月9日
渋谷Bunkamuraオーチャードホールで開かれた第60回パリ祭を7/7見た。60人のシャンソン歌手が「ようやく開かれた花舞台」とばかりに次々に熱唱した。
出演した老女歌手が切符を買っておいてくれた指定席は1階22列の真ん中で、満席なのにたまたま両側が空いていてゆったりと座った。「これはいい席だ」と思った。
主役のゲストは鳳蘭、司会は山本リンダ。菅原洋一がやっと歩いての登場が印象的だった。
観客は着飾った老女が多く「オーチャードまでパリ祭を見に行こう」という意欲のある人たちだ。その顔を見ていると気持ちがいい。人は意欲で動くものだ。対象は何でもいい。自分の足で歩いてそこまで行けば100%健康である.
高齢社長の仕合わせな日々 28 | 2022年7月7日
2つの表が当社の締め日(20日)から2週後に出来上がってくる。
損益表=全社・課毎の月と累計の損益を表で表したもの。管理会計の重要なデータである。総務課員が作る。
試算表=会計事務所で作る。貸借対照表(資産の部と負債の部)、損益計算書の累計が出ている。当社ではこれを月次試算表と呼んでいる。
2つを見ると前月と今期の特徴が分かる。マイナス項目があれば当日中に手を打つ。プラス項目は放っておく。これがスリルとサスペンスで結構面白い。
3月の損益表で印刷課が赤字すれすれになった。「改善への展望が見えない」という理由で課長が交代した。課長職も命懸けだ。ルールだから仕方がない。
2表を見ているだけで現実が分かる。高齢社長の精神安定剤だ。
高齢社長の仕合わせな日々 27 | 2022年7月7日
月刊誌「印刷情報」=㈱印刷出版研究所発行=を取っていたが、担当退職と共に回覧は回ってこなくなった。引き継いだ課長が「購読の契約更新をしていない」という。もったいない。再度復活して回覧を再開した。
物流月刊誌「ロジスティクス・ビジネス」=㈱ライノス・パブリケーションズ発行=は新しく取り始めた。見本誌を読んだトラックドライバーは「お終いの方に共鳴できる記事があった」と言っている。「こんな頭脳明晰なドライバーがいたのか」と思った。他の社員には猫に小判の月刊誌でも明晰な社員だけでも読んでくれれば取る価値がある。
私は業界誌・紙には興味を持って目を通している。できれば担当社員は業界の親睦会に入るべきだ。基本スタンスは「外に、外に」である。外部に接触することで学べる。面白いことが山ほどある。そこで業界を研究してもらいたい。
高齢社長の仕合わせな日々 26 | 2022年7月5日
新宿駅西口の蘭州ラーメンの店に入った。蘭州は甘粛省にあり海抜1600mにある。中国中央部に位置し店員はイスラム教徒のかぶるような帽子を頭に載せている。
西遊記の旅の途中に出てくるような地名に心躍った。16:00「異国情緒ある店で間食できるとはラッキーだ」と思いながら麺料理を注文した。旨くない。若い女店員に「蘭州から来たのか」と聞くと、河南省とか大連市からという。
それでも蘭州という地名に本日、接することができただけでも私は嬉しい。
高齢社長の仕合わせな日々 25 | 2022年7月5日
銀行の機能は①調達(借入)、②運用(預金)、③決済(振込・引き落し)だ。これ以外の機能はない。これを知ったのは1997年49歳の時だった。投資コンサルの講演で「あっ、そうか」と思い、それからはお金に対する考えが180度転換した。巨大なバケモノのような金融機関が私たちの「単なるツール(道具)だ」と考えるようになった。
例えば1000万円の現金を手にしたら「①②③のどれに使おうか」決める。
①調達(借入)=借入金の返済に充てる
②運用(預金)=株か債券、不動産を買う
③決済(振込・引き落し)=会社の当座預金に入れて置く
この考えを進めて行った結論は「②運用はやらない」―だった。
新聞の株価欄を見ることもなくなったし、金利の動向も興味は無くなった。毎日の金の支出と収入だけを眺めていればいい生活になった。そして効率UPだけやっていると金は自然と手元に貯まっていくことが分かった。
高齢社長の仕合わせな日々 24 | 2022年7月1日
巣鴨地蔵通り商店街で40半ばで鮮魚の食堂を始めた男がいた。そこで昼食をとったが、料理は旨いがどう見ても儲かりそうもない。1つ1つ改善策を指摘しようとしたら「どうしたら儲かるようになるか」と聞いてきた。
私は「儲かっている食堂で話を聞くといい。話してくれなければ、行って観察するだけでもいい。自分の目で見るといい」といった。
店主は「食堂を始めて1年半経つが面白い。ただカツカツだ」といっていた。「人間、好きなことをやるのが1番だ。あとは御自分で工夫してください」と言って店を出た。
高齢社長の仕合わせな日々 23 | 2022年6月28日
スマホで何よりも有難かった機能が私の唯1の通帳のみずほ銀行の出入額が一瞬にして見ることができるようになったことだ。印刷会社全社員が集まって毎日開いている「日銭朝会」で営業社員のスマホ操作ワンポイントレッスンで教えてもらった機能だ。
私は会社・個人ともに決済行は1行と決めている。出入金が1行で分かれば効率がいい。経理社員は夕方、決済行から送られてくる出入額と残高の紙1枚を見るだけで経理日報を締められる。15行と取引している会社があった。この中10行で決済していたらもう滅茶苦茶だ。「取引先別に通帳を分けた」というが、毎夕10行の出入金表の足し算をしないと残高は出てこない。恐ろしいほどの効率の悪さだ。
私個人の通帳の入り金は①給料②年金③家賃ぐらいだが、出の方は水道-光熱ほか年会費、JR・ホテルの自動引き落とし分、なかでも税金が複雑だ。
私には節税という意識は余りない。「お上が請求してきたら一刻も早く払ってしまう」という主義だ。
今の目標はすべての個人決済を自動入金・引き落としにすることだ。支払先がまだそうなっていないものはないか調査中だ。それがスマホで確認できるようになったのだ。ありがたい。
高齢社長の仕合わせな日々 22 | 2022年6月27日
高齢社長が仕合わせに過ごすには会社が利益を出していないといけない。売上の大きい小さいは問題ではない。印刷会社の5/20決算の売上は前年比7.2%減だ。経常利益は売上の8%ほど出ているから胸をなでおろしている。社員数、売上が減っても利益さえ出ていればいい。
利益を出すには効率UPだけやっていればいい。60分でやっているのを30分でできないか。3人でやっている部署を2人にできないか。そんなことばかり考えている。
要は ①良品を作る ②お客様サービスの品質をほんの少しUPさせて行けばいいーのだ。やるべきことが単純に決まっているので私は迷う必要は無い。
効率UPになる→すぐやる
〃 にならない→やらない
最近のヒットは、段ボール製箱会社の方で、製函機のフレキソインキの噴出ノズルが詰まってどんな洗浄液でもインキカスが取れなかった。アイデアマンの機長(39)がシンナー液に1晩浸けておいたら見事にインキカスは溶けて無くなっていた。
これでノズルは1晩放っとくだけで綺麗になるし、段ボールフレキソ印刷の品質も大幅に向上した。物凄い効率UPである。
こんなニュースに接すると高齢社長の寿命は粛々と延びる。
高齢社長の仕合わせな日々 21 | 2022年6月24日
6/23夏季賞与支給を完了した。払うものはサッサと払ってしまえーの当社方針に則って今年2022から始めた「公務員より1週早く支給する」という新しい会社習慣だ。
公務員賞与は、夏は6/30、冬は12/10に支給だ。当社はその1週前だから夏は6/23、冬は12/3支給するルールだ。
翌6/24私の気分はスッキリしたものである。賞与の件は頭から消えた。次の課題に向かっていく。次は社内報発行だ。私がモタモタしていたので編集作業が1週遅れている。
高齢社長の仕合わせな日々 20 | 2022年6月23日
6/21夕、名古屋産業人クラブの講演・懇親会がありその晩、名古屋駅前の三井ガーデンホテル名古屋プレミアム(宿泊代=16,000円、朝食代2,350円)に泊まった。
朝食にひつまぶしコーナーがあり大きな皿に幅7mmに切られた蒲焼が山と積まれていた。感動した。宿泊施設はその土地の名産を食卓に添えるのが気の利いたサービスだ。滋賀県のホテルでは琵琶湖の小鮎の甘露煮が山と出たことがあった。旨かった。
小丼にご飯を少々、蒲焼を山と盛って小葱を振掛け、だし汁を小丼すれすれまで入れて一気にかっ込んだ。これを3回やってチェックアウトした。外は雨だったが高齢社長は傘も差さずに元気に市内を歩き回った。
念のため。当ホテルでは朝食だけでもOK。近くの安ホテルに泊まってここで朝食をとるのも手だ。
高齢社長の仕合わせな日々 19 | 2022年6月21日
2022.6.21 今日は夏至。昼が1番長い日だ。自転車通勤の私にとって朝夕が明るいと助かる。安全に運転できるからだ。しかし、私は夏至より冬至の方が好きだ。「これから日1日と陽が短くなるより、長くなる方が未来があるから」だ。
人間なんて言うものは未来が描ければなんとかなる。苦境で水とカップラーメンだけでも生きていける。
高齢社長にとっての未来とは何か。ビジネスモデルだ。
従来の印刷営業品目では未来はない。①出版印刷 ②カタログ・パンフレットはダメだろう。未来の無い営業品目ならいくらでも思い付く。
一方、未来ある品目はなかなか出てこない。今まで「パッケージ、カレンダーをやろう」と意気込んだことがあったが売上は何年経っても増えない。「アッセンブル・梱包発送はいいかもしれない」と今進行中だ。ダメ元でやってみるだけでも価値はある。マーケットが必要としている営業品目は何か。青い鳥を探していれば高齢社長は生きていける。
高齢社長の仕合わせな日々 18 | 2022年6月20日
小旅行好きの私にとって行事が次々に再開されてきて益々生活が充実してきた。例えば聖一国師顕彰会主催の博多祇園山笠視察会7/14-15、サトウキカク主催のうめ吉と行く宮島・尾道の旅10/21-23。白紙の手帳が予定で埋まっていくのは快感だ。
手帳を埋めていくコツは ①新しい会に入る ②連絡が来た行事にダボハゼのように食いつき参加する―だ。行った先に初対面の人がいる。その人たちと雑談を交わすのが何よりの御馳走なのだ。
ある会で70代の老婦人が「私はアメリカのLOWスクールを出て、現地米企業の法律担当を長年やってきた。企業だから違法スレスレの所で戦っていかないといけない。弁護士資格などかえって邪魔だ。イタリア人弁護士は「私は資格を持っていない」と言って仕事をしていた。ともかく勝つことに全力を挙げてきた。40年やってきたが充実したビジネス生活だった」と。私はいつしかその婦人を尊敬の目で見ていた。
こんな話はめったに聞けるものではない。感動のあまり婦人の名前も聞けず、私の名刺を渡すのも忘れてしまった。
高齢社長の仕合わせな日々 17 | 2022年6月17日
埼京線の遅れで足立区の段ボール製箱会社に着いたのは8:40。①8:10課長朝会 ②8:20 3S ③8:30日銭朝会の朝の3行事は終わっていた。
結局私はどの行事にも参加できず昼前に製箱会社を退出した。1つの組織が自らルールを決めて整然と動いているのに何ら口を挟むべきものはない。高齢社長はますます楽になる。
私は近くのバス停「環7新田」から都バスで池袋駅手前の大正大学前の「掘割」まで行き、巣鴨地蔵通り商店街を北から南に歩いて下った。途中氷イチゴを食べ、巣鴨庚申塚、とげぬき地蔵尊・高岩寺にお参りして巣鴨駅前の中華料理店でワンタンラーメンを食べ、満腹。
無料で乗れるシルバーパスで内幸町に出て喫茶店で30分。更に有楽町駅前の洋品店で40分。いずれも1人だけの孤独な散歩で帰宅は19:00。
高齢社長の仕合わせな日々 16 | 2022年6月16日
品川区の北品川本通り商店街の八百福でスイカ2個買った。5L熊本産と4L新潟産だ。計6,000円。八百福のお婆さんは近所に住む富裕層の高額な買い物にとても喜んでリンゴ1個おまけにくれた。
私はスイカを食べないと夏を越せない体質なのだ。スイカの水が五臓六腑にしみ渡ると、清純な水が体の隅々の汚物を洗い流してくれるような気になる。「ひと夏スイカを思いっ切り食べると風邪ひかない」「スイカを食べた健全な体に健全な精神が宿る」。スイカにまつわる言葉はいくらでも出てくる。
4Lは4日で食べ終わる。
高齢社長の仕合わせな日々 15 | 2022年6月15日
当社(品川区、印刷業)は2022.6.19で創業70年だ。だからと言って記念行事も何もやらない。古い社歴などは「糞食らえ」だ。何の役にも立たない。役員・社員が古い歴史に縛られてしまう弊害の方が大きい。
2021.9.1「当社はベンチャーである」宣言をした。ベンチャーとは「新しい技術、新しいアイデアを提案し、お客様の期待を超える感動サービスを提供する会社」だ。一例が、見積り提出時にお客様から指示の無い形状見本を自発的に作って持参するといったプラスαの行動だ。
よく「老舗の会」「100年企業の集まり」、面白い所では「県市指定文化財所有者の会」がある。集まりがあることはとてもいいことだが、私が本腰を入れて加わる気はない。
むしろ創業して5年未満のベンチャー若者社長の集まりの方が面白い。そこで「会社は6年続かないと信用されないよ」と私は偉そうなことを言っている。若者ベンチャーが丁と出るか、半と出るか。そんなことはどうでもいい。自己責任だ。ただ「自分で会社をやりたい」という意欲は尊敬する。
ちなみに1948.3.1生まれのもう1社の足立区の段ボール箱製造会社は創業74年だ。
高齢社長の仕合わせな日々 14 | 2022年6月14日
社名、店名などで読めない文字を見かける。フランス料理店で何語だか分からない店名では2度目が行けない。これは商売として初めから×だ。相手に分かってもらいたい社名、店名が崩し文字、デザイナーの作った奇抜な表記で読めないのでは機能を全く果たしていないことになる。
社名、店名は相手に読めればいいのだ。これでいつも感心するのは家具の「ニトリ」だ。あの店名は私でも読める。
当社は1950年代に書家に書いてもらった隷書体の文字を後生大事に名刺の社名に70年間使っていた。要領の悪い会社だ。やっと2年前の2020年、フォント貸与会社の㈱モリサワの新ゴRを選んで社名、HPの文字に使い始めた。線がくっきり出て読み易い書体だからだ。
モリサワには1,500種のフォントがある。全部を使える38,880円×マッキントシュ10台=388,800円をライセンス料として当社は毎年モリサワに払っている。デザイナーは「モリサワを使わないとデザインできない」という。書体の費用は惜しくはない。デザイナー需要のほかに分かりやすい書体は当社が皆さんに分かってもらえるための大事なツールだからだ。
高齢社長の仕合わせな日々 13 | 2022年6月13日
赤羽駅北改札口通路で革製品の出張販売をやっていた。爺さん売子が「これは縫いがしっかりしているチドリだよ」「チドリがどうした」「ベルトメーカーじゃブランドだよ。お客さんならロングサイズじゃなくてもいい」と言って胴回り95㎝のズボンの上にベルトを巻き付けて採寸した。丁度いい。
ベルトは穴あきを使っていたがどうも微妙な調節が効かない。20本すべて廃棄。穴無しスーツベルトに替えている。出張販売品はいかにも安そうな気がする。イメージがいい。5本買った。計6,400円。
そのうち婆さん売子も加わって「これで首を吊らなくて済んだ。良かった、良かった」「俺はあんたがたの命を助けるためにベルトを買ったんじゃないよ。必要だからだ」。
見ると2人はすでに次の客に行っていた。
自分に合ったベルトを持てて「高齢の俺はますます快調になる」と思った。
高齢社長の仕合わせな日々 12 | 2022年6月10日
6/9 昼食に自転車で五反田に行き朝鮮焼肉屋に入った。元は老舗フグ料理屋で焼肉屋が居抜きで営業している。初めて入って中の広さに驚いた。1,000円のホルモンビビンバランチを食べた。味は大したことない。
暇らしく40ぐらいの男の店員がしきりに私にまとわりついてくる。「どちらからですか」「会社は西品川1丁目だよ」「ご自宅は」「高輪だよ」。高輪と聞いて少し怯んだ。「この店は間借りしているのか」「イヤ、使わせてもらっている」「間借りと同じことだ。間借りと言われるのがイヤか」「そんなことない」。
支払い後、店の前に止めておいた私の自転車に来て「さすがドイツ製ですね」「中国製だよ」「乗っている人を見れば高価車に見える」「うるせーな。放っておいてくれ」。
私はニヤニヤしながら焼肉屋を離れた。
高齢社長の仕合わせな日々 11 | 2022年6月9日
ゼロゼロ(無利子・無担保=限度6,000万円)融資の返済が2022年6月から本格化するという。金利が1%以下の現在、利子支払いの負担は軽減されている。問題は元金返済だ。
6,000万円借りて5年返済とすると、月の元金返済は6,000万円÷5年÷12か月=100万円となる。これが津波のように毎月やってくる。高齢社長にとって元金返済がボディブロウのように効いてくる。辛い。
高額元金返済から逃れる方法はただ1つ。借りないことだ。高齢社長が仕合わせに過ごす方法は旧いものを使い続けることだ。
当社の平べったい小さな5階建てビルは40年前、築20年の中古物件を買ったものだ。修理・修理で使っているが不便はない。大事な印刷機3台は15年前に買ったものだ。自主保全を毎週機長がやってくれているからいずれも高品質の印刷物を生産している。
高齢社長の仕合わせな日々 10 | 2022年6月9日
6/7 印刷機械メーカー主催のゴルフ会(参加20社)に出た。指折り数えて楽しみにしていた会だ。目当ては同業の印刷業者と雑談することだ。
雑談の手法は
①自分の悪い情報を話す。例えば「売上が3%下がった」「営業求人を出しているが応募がない」。「転ぶことが多くなった。階段では必ず手摺りに掴まっている」。すべて事実だ。
②相手の会社・自宅住所、主な営業品目、基幹設備など聞く。これは自分のことを開示してからの質問だ。根掘り葉掘り聞くので嫌がられることもあるが、ポイントは深く追及しないことだ。
多くの人は正直に応えてくれる。これがまた私の快感なのだ。
高齢社長の仕合わせな日々 9 | 2022年6月6日
当社21人の営業部員のうち3人が下期(2021.11.21-2022.5.20)お客様新規獲得ゼロだった。規定通り半期新規ゼロ罰金1万円を払うことになる。
ところが報奨金集計表に罰金の項がない。報奨担当は「表には載せなかったが、給料から1万円は差し引く」と言っている。これはいけません。賞を明示しているので罰も明らかにしなければいけない。「信賞必罰」と「開示」は企業が大事にしなければいけない原理原則だ。企業集計の公明正大さはスポーツの世界の単純明快さと同質のものだ。
ちなみに5月の営業・工場の報奨金総額は803,655円、罰金は30,000円だった。報奨金の集計表に計30,000円の罰金の項を入れて報奨担当は全社員にメール再配信した。
高齢社長の仕合わせな日々 8 | 2022年6月3日
高齢者同世代が「目が痛い」だの「ケツが痛い」だのうるさい。すべての原因は姿勢が悪いからだ。背骨を真っ直ぐ立てて正面を向いて歩いていれば問題は発生しない―と私は思っている。
それでも私自身は、顎が出て、前かがみになり、肩も一方が下がったままみっともなく歩いていることが多い。矯正はショーウインドウだ。正面・側面を映して姿勢を正すようにしている。簡単に言えば踏ん反り返っていれば合格だ。他から見れば「横柄な態度」かもしれないが自分の健康の方が大事だ。
姿勢の悪い人を見ると ①背骨を立てろ ②踏ん反り返れ―という。「大きなお世話」という顔をされるが、本人のためだ。私は使命感を持って忠告している。
当社検査担当の男社員(58)の姿勢が悪かった。私は横に立って「こういうふうに立って頂戴」と余計なお世話を繰り返した。2年後男社員の姿勢は見事に良くなった。「これで彼の寿命は20年延びた」と思った。
高齢社長の仕合わせな日々 7 | 2022年6月2日
ここ10年ほど補助金の申請をしていない。コロナ関連補助金もである。
理由は①リピート入金になるわけではないので申請する意欲が湧かない。②もらっちゃうと気の緩みができそうで怖い―ためだ。
数千万円の補助金を何回も取っている印刷会社社長が私に教授してくれた。「アノナー、申請書には写真と表を沢山入れて担当者さんが分かりやすくしないといけないよ」。誠に貴重な意見として拝聴はした。
しかし私には生産設備を買い替えたいという意欲がまるでない。74歳と高齢なせいもある。「新しい機械を買うより、その機械の機長が自主保全の技術を磨いてもらった方がよっぽどありがたい」と思っている。その方がリピート利益になるからだ。
高齢社長の仕合わせな日々 6 | 2022年6月1日
何故だか蒸かしたニンジンを食べると五体が順調に動く気になる。
品川区の調査によると「区民の90%が野菜不足。1日の目標摂取量350g食べているのは2.8%」という。
年を取ったら「野菜だけ食べていれば、何とか生き延びられる」と信じ込んでいるのだが、なかなか量は増えない。とくに1番大事と言われている葉っぱの量が増えない。そこで「ニンジンなら食べ続けられそうだ」と方向修正したわけだ。
一方、最近ホルモン焼きをしきりに食べるようになった。良薬(ニンジン)を飲んで毒薬(ホルモン)をあおっているようなものだ。
高齢社長の仕合わせな日々 5 | 2022年5月31日
「払うものはサッサと払ってしまえ」の当社の考え通り今夏の賞与から支給日は公務員の1週前と決めた。夏が6/23、冬が12/3だ。
賞与支給日は国家公務員が6/30、12/10と決められており、地方公務員はそれに準じている。
当社の賞与はただ早いだけで額は他社に自慢できるものではない。今回からの支給日繰り上げはただの思い付きだが、経験として「払うものはサッサと払ってしまえ」をやっているとかなり効率UPになる。
当社の仕入先・外注さんへの支払いは20日締め(10日後の)翌月1日の銀行振り込みをやっている。支払いは終わってしまえば私たちの頭から宿題は消える。次のことに神経が行く。サイト短縮でどれだけ効率UPになっているか。その恩恵を私たちはしみじみと感じている。
高齢社長の仕合わせな日々 4 | 2022年5月30日
旧いボロボロの社用自転車で昼食に出かけた。空気が入っていない、ペダルが重いで前に進まない。品川区百反坂上の堀江サイクルで新車を買った。特別の機能の付いていない1番軽い普通車だ。
五反田駅前でホルモン焼き定食850円を食べた帰りは快適だった。
「自転車を買った」ことを言うと社内は喜びの表情に変わった。社員は新車を待ち望んでいたようだ。
「誰かさんが買ってくれる」のを待っているような会社はダメだ。「必要だ」と思った社員が買って来ればいい。課長は10万円までの即時決裁権を持っている。
高齢社長の仕合わせな日々 2 | 2022年3月29日
2006年88で死んだ父親が酒がダメだった。週に2回は銀座の安クラブ・バーに通っていた。「よくもマメに行くものだ」と感心していたがウイスキーの水割りを舐めるだけ。
酒が合わない体質が遺伝し私に恩恵をもたらした。酒を飲もうと思わないのだ。無理に飲むと情緒不安定になり、さらに進むと自己嫌悪になる。これが辛い。飲まないと心身ともに健全でいられる。私には禁酒、断酒という言葉は必要ない。
お金をチマチマ遣うと気持ちが安定する。2021年96で死んだ母親が一旦握った金は決して手放さなかった。かと言って贅沢する気もない。一緒に食事をしても母がカネを払うことはなかった。
私が「倒産もせず印刷業2代目として44年間社長をやって来れたのは自分がケチなせいだ」と本気で思っている。
10年前に業界の旅行でソウルのロッテホテルに2泊した。全然楽しくなかった。日本人の団体ツアーが「ロッテホテルに泊まる旅」の旗を先頭に集団で移動していた。「馬鹿じゃなかろか」と思った。同行の製造業者が帰国した後「もう1泊」と漢江を地下鉄で渡り小さな町の安ホテルに泊まった。目の前のスーパーでパンと牛乳を買って部屋で食べた時は沸々と仕合わせ感に満たされた。
高齢社長の仕合わせな日々 1 | 2022年3月15日
品川区で印刷業、足立区で段ボール箱を作っている。
2社とも小さな会社だけれど私自身は経営することで毎日愉快に生活している。
その仕合わせな日々を2週に1回ブログに載せることにした。